君が笑ってくれるなら 30 | 嵐のS君妄想小説(BL)

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嵐の大野君が大好き。
そして、翔くんと智君の絡みが大好き。
BL大好きっ子の私が
嵐をネタにチョコチョコ書いてます。







大野は、亡くなった母親の墓前で

何を語ったんだろう。

長い間、手を合わせ泣いていた。


「突然、"亡くなった"と聞かされた時

ショックだっただろうな。」

それも、2ヶ月も経っていたなんて……



声を殺して泣いている大野が

堪らなく愛しい気持ちになる。




大野はどんな人生を送ってきたんだろう………


世間知らずの

お坊っちゃまだったのだろうか。


それとも………

"飼われてた"って言ってたから

どこかのお屋敷の旦那様の情夫だったんだろうか………


それとも…………

悪の組織に飼われてたのか………

でも、この大野の姿からは

どれも当てはまらないように思う。






『…………なあ………

なんで………俺……だったの?』

俺は、帰りの車のなかで大野に聞いてみる。

外をボーッと見ていた大野が、

俺の方を見て

『……………何が?』

と、答える。


『いや……さ………

………夫婦ごっこ………

なんで………俺なのかなって………

阿部さんだって…………いるのに………』



『…………駄目だよ。

阿部は。

阿部は、あいつの所有だから。』

『あいつ?

所有?』

『うん。

本当は、阿部にも

俺の居場所、知られたくなかったんだ……

誰にも見つからないようにって

わざと、汚い服着て

目立たないようにしてたのに

なぜかバレちゃって……

阿部が翔くんの家に来たときには

ビックリした。』



そうか、だからあんなみすぼらしい格好してたんだ。

『お前。

携帯持ってる?』

『うん。

あるよ。』

と、バッグから出して見せた。

『多分、GPSだ。

お前がどこにいるか

これでわかっちゃうんだよ。』

『うっそー。』

『ほんと。』

やっぱり、世間知らずなんだから………




『でも、阿部は俺の味方だって

それで、あのマンションを契約してくれて

俺にバレないようにって

女装することや

翔くんと夫婦になること

を提案してくれたの。』

『なんで?

なんで、そもそも俺なんだよ。』

そこだよな。

見ず知らずの俺なんかを信用して

一緒に住まわせるって………

おかしいだろ。

間違って、うっかり手を出したじゃねーか。

覚えてないけど………


『………翔くんさ。

俺がお金あげるって言っても

受け取らなかったでしょ。

みすぼらしい格好の俺を心配して

戻ってきたでしょ……』

『戻ってきた?』

『そう。

最初、俺が返事しないからって

去って行ったでしょ。

でも、すぐ戻ってきて

俺をおんぶして家に連れていってくれた。』

「え?

俺が大野を拾った日のこと言ってる?」

『お前。

あの時、起きてたの?』

『意識があっただけ。

動けなかったのは本当だよ。』

『マジか…………』

『翔くん。

自分自身ヘロヘロなのに

俺をおぶって、俺にうどんくれた。

自分の分を俺にくれたんだ。

翔くんの優しさが凄く嬉しかった。

だから、お金あげるって言ったのに

いらないって。』

「あっ。

あれは……

どんなお金かもわからないのに

もらったら後が怖いって思ったから。

俺が、狙われるかもしれないと思って……

のことだったんだけどな……」

『翔くん。

貧乏で、ご飯もちゃんと食べてないのに

俺の我儘を効いてくれた。

翔くん……優しいんだもん。

だから…………』

『だから………って…………』

『お願い。

もう少し俺の我儘に付き合って

俺があいつに見つかるまで………

お願い。』

と、大野がしおらしいことを言う。

「そうか。

こいつ、自分が我儘を言ってることは

自覚してたんだ。」

『……………わかった。

じゃあ………もう少しお前の茶番に付き合ってやるよ。

でも、お前の金の出所が気になるよ。

あんなマンション………

俺………払えないよ。』

家賃を聞くのさえ怖いよ。

『俺は、売れない芸人だし

収入は宛にならないんだから……』



『うん。わかってる。

翔くんは、心配しないで……』

と、だけ言うと

大野は俺に微笑んで鼻唄を歌い出した。




あっ。

この歌…………

聴いたことがある………