『………健……太?』
健太の話を聞いて不安になった。
「まさか、
思い出したんじゃないだろうか………」
『なに?』
と、健太が答えた。
『健太………
お前……………
何か思い出したのか?』
『え?
思い出す?
………って何を?』
『いや。
いい。
何でもない……………』
「思い出した訳じゃないんだ。」
「じゃあ……なんで?」
『………じゃあ………なんで……
なんでそう思うの?』
『う~ん。
………なんとなく………
智さんのこと考えてたら……
そう思えてきて………』
と、不思議そうにしてる。
『…………?…』
思い出してるわけじゃないんだ。
でも、智の意識が残ってるのか?
わからない。
健太の話は更に続いて
『…………多分………
……智さん。
綿雪が…………
綿雪が空から次々に自分に降ってくるのが
嬉しかったんじゃないかな……』
と、言い出す。
『…………うれしい………』
「なんで?
なんで嬉しい?」
俺が、ポカーンとしてると
『…………鳥に…………
なりたかったんじゃないかな。』
って、言い出した。
『まるで、
自分に翼が生えたって
思えたんじゃないかな……
空を飛べるって………
思ったんじゃないかな……』
『…………………まさか……………』
『………ずっと、
監禁されている間
窓から見える景色は空だけで
それを眺めながら…………
時おり、飛び立つ鳥たちを見て
自分も鳥になって……………
翔くんのもとに…………
飛んでいきたかったんじゃ……ないかな……
綿雪を見て…………
思い出したんだよ。』
『…………健太?!』
『……………なに?』
『………お前は…………
本当に………健太だよな。』
『なに?
変な翔くん。
おいらは健太だよ。』