『君って、やっぱり似てる。』
そう言って、領さんが笑った。
『それって……………
先生に………って事ですか?』
俺が聞くとコクンと頷いた。
『………似てませんよ。』
と、言って俺はお茶を飲んだ。
この人のことを…………
先生はずっと信じて待ってたんだ。
生きてるのか死んでるのかわからないのに………
なんで、
なんで信じられたのかな…………
信じていたら奇跡は起きるの?
まさか………ね。
再会できたからいいものの
再会できなかったら
バカみたいじゃん。
それを運命って言うの?
俺からしたら
ただの偶然じゃん。
そんな偶然を奇跡って言うの?
俺には………………あり得ない。
俺が考え込んでいると
『翔君は、
なんの用があったの?』
と、領さんが上目使いで聞いてくる。
『……えっ…………と………』
俺は、言葉を濁す。
『…………言えないことなんだ。』
そう言って、ちょっとしゅんとした顔になった。
『いえ。
えっと………』
戸惑っていると
『いいよ。
気にしないで…………』
と、席を立って
何かを探しに行った。
戻ってきた領さんに
『……………健太に会いたくて………
俺、彼のこと何も知らないから…………
連絡先だけでも聞けたら………と思って……
先生の所しか思いつかなかったから……』
『そうなんだ。
ごめんね。
俺、知らないや。』
『そ、そうですよね。』
今度はこっちがしゅんとなった。
『健太くんと会ってないの?』
『…………前に、ここに来た日。
帰り道で喧嘩して………』
『え?
それって冬の話だよ。』
『はい…………』
『あれから一度も?』
『はい。
健太から連絡もなくて………』
『そう…………』
そう言うと、領さんがちょっと考え込んだ。
『あ、あの…………』
『なに?』
『成瀬さんは……………
今、幸せですか?』
唐突に言葉が飛び出した。
本当はそんなことが聞きたかった訳じゃないのに………
『うん。
幸せだよ。』
と、領さんは即答で答えた。
『そうですか。
よかったですね。』
『ふふっ
本当に聞きたいことは
そんなことじゃないでしょ。』
と、あっという間に見抜かれた。
『…………すみません。…』
『いいよ。
それより、翔君に見せたいものがあるんだ。』
さっき席を外して持ってきたものを
俺に手渡した。
それはA4サイズの茶封筒。
中から出てきたのは沢山の新聞の切り抜き。
『これって……………』