『……………俺も、
死ねばよかったのかもな。
そうしたら……………
こんなに苦しまないですんだのに………
俺には…………
死ぬ……………勇気が……………なかったんだ。』
そうだよ。
なんで俺は、死んでないんだ?
死んでたら智に会たかもしれないのに………
こんなに苦しまなくてもいいのに…………
『違うだろ。
君は、死んだって思ってないだろ。
実際、わからないじゃないか。
生きてるかもしれない。
死んだところで会えやしないよ。』
と、先生が言う。
『そうだよ。
智くんは生きてるんだよ。
どこかで生きていて
いつか絶対、また会えるんだから。』
と、健太が言う。
なんで
なんで健太が言うんだよ。
もし、智が見つかったら
俺はお前を捨てるかもしれないのに………
バカな健太。
健太はそれでいいのかよ。
本当に智の代わりをするつもりなのか?
俺のために?
俺のために
自分を犠牲にするって言うのか?
人がよすぎるよ。
健太の一途な気持ち伝わってくる。
俺は、生半可な気持ちで健太と向き合っちゃいけないんだ。
俺が、健太をちゃんと好きだけど
それはやっぱり智があってなんだ。
『お前は…………
それでいいの?
智が戻ってきて
俺が、智を選んでもいいの?』
『…………いいよ。
いいんだ。
俺は、そう決めたんだ。
翔君の智くんになろうって
智くんが戻るまで
俺が、智くんになるって。
俺が、後悔したくないんだ。』
『お前は、バカだな。』
俺は、健太の手に自分の手を重て
ギュウッと握った。
『翔君に愛してもらえるなら
代役でも全然うれしい。』
そう言って、微笑む健太を
手放せないと思う自分が、確かにいた。
『先生は……………
結局、その人に会えたんですか?』
俺は、先生にその後
どうしたのか知りたくて聞いてみた。
『……………会えたよ。
15年かかったけどね。』
と、返ってきた。
『『ええ!!』』
俺たちはその長い年月に驚いた。
『………死んだって噂が流れても
俺は、信じなかった。
信じたくなかったんだ。
いつか会えるってずっと信じて待っていたよ。
変な確信があったんだよね。』
そう言って笑ってた。
『15年ですか?
その間どうしてたんですか?』
苦しい思いを15年も続けてたなんて
俺には信じられない………
『長かったよ。
似た姿の人を見つけては声をかけたり、
忘れようと違う人と付き合ったり、
でも、忘れられなくて
記憶は鮮明になっていくばかりで
後悔ばかりが押し寄せるんだ。
でも、今だから分かるよ。
それだけの時間が必要だったんだって。
お互いの苦しみを癒すだけの時間が………ね。
神様は、ちゃんと時を見計らっておられるんだよ。
だからね。
今やるべき事を懸命にやった。
没頭して………
気づいたら15年経っていた。』
『………神様が時を
見計らっている?』
俺が、不思議そうに言うと
『そう………。
ちゃんと、時があるんだよ。
信じて待っていてごらん。
以外な所から現れるかもしれないよ。』
先生はどういう意味で言ったんだろう。
『………先生の
その話に出てくる人って………
もしかして……………領さんですか?』
と、健太が聞いた。
『そうだよ。
俺の運命の人なんだ。』
という