哀しみは雪のように 147 | 嵐のS君妄想小説(BL)

嵐のS君妄想小説(BL)

嵐の大野君が大好き。
そして、翔くんと智君の絡みが大好き。
BL大好きっ子の私が
嵐をネタにチョコチョコ書いてます。

※「私ごと。」の叫びに、皆さんが優しくて嬉しい。
「いいね。」やコメントをありがとうございます。
面識もないのに励ましてくださり。
「感謝感激雨嵐」でございます。




.:*:・'°☆




先生は知ってますか?


5年前、この病院に入院していた男の子を………


俺の大事な………


俺の大好きだった智くんを……………


彼のその後を

聞きたいけど………


聞きたくない。



知りたいけど………


知りたくない。



知りたくてここに来たのに……

今になって後悔してる自分がいる。



酒を酌み交わしながら


『……先生は……………

印象に残ってる患者っていますか?』


と、それとなく聞いてみた。



先生の心に少しでも智の事が

引っ掛かっているなら……

もしかしたら…………

もう…………………いないのかもしれない………

どうか……………


智じゃありませんように……………


祈るような気持ちで、先生の口許を見ていた。




『印象に残ってる患者…………かあ…………

そうだな……………


何年か前にいた男の子かな。』


『…い………いくつ………ぐらいの?』

先生は俺の顔を見た。

『そうだね。

生きてたら君と同じ位だ。』


『……いきて……いたら?

って、ことは………

彼は…………死んだってことですか?』


『そうだね。

自殺したんだ。』


『え?!』

俺は持っていたグラスを落としてしまった。

テーブルに拡がる液体のように

俺の心にも不安が拡がる。


『あら。いけない。

大丈夫?

濡れてない?』


奥さんが、慌てて俺にタオルをくれて

テーブルを拭いた。

『あっ…………すいません。

大丈夫です。

ごめんなさい。』

と、奥さんに謝って


『…で、……そ、それって…………

……………その人の名前って?』


智の事を言ってるんだろうか………


智だったら……………


『それは教えられない。

悪いけど…………

でもね。

俺達の言葉ひとつで、相手を死に追いやることもあるんだよ。』

と言う。


『…せ…………先生が…………

何か………言ったん……ですか?

それが……理由……なんですか?』


俺は先生に恐る恐る聞いてみる。

その先生は、瞼を閉じて

思い出してるのか

後悔してるのか

深い溜め息をついて


『彼は…………苦しんでいた。

自分が生きる意味を探してた。

生きるためには夢や希望が必要だった。

でも…………

断たれたんだ。

それで、絶望したんだろうね。

………かわいそうなことをしたよ。』


と、涙を浮かべて


『心の病気は、完治が見えにくいから、

肉体の怪我に比べて達成感がないんだよ。

喜びも少ないし………

君は、それでもやっていけそうかな?』


と、俺に問う。



『おれは……………

俺は……………さ…と………

………いえ。

頑張ります。』


と、答えた。





自殺した人が、智と限った訳じゃない。



智に夢や希望がなかったはずがない。


だって…………俺が………俺がいたから…………


自惚れとかじゃなくて



あの時、本当に心を通わせたから…………



智は、綺麗に笑ってたから……



俺は安心したんだ。


希望が断たれる事態って……………



まさか…………お母さん…………?




「あなた達の気持ちは、受け入れられない。」


お母さんは、俺に…………そう言った。