俺は涙を拭いページを進めていった。
突然、字体が変わって
「ねえ。
なんでおいらだったの?
なんで?
なんで?
おいら何かした?
あいつになにかした?
たまたま、通りかかったから?
たまたま、目についたから?
たまたま……………掴まえ易かったから?
なんで?
なんでだよ。
なんでだよ。
なんでお前に……………………
おいら………………………
あの日、花火大会に行かなければ…………
あの日、いつまでも翔君としゃべってなければ………………
あの日、潤逹と行動してたら……………
こんなことには
なってなかったのに……………
苦しい………………
苦しい………………
悔しい………………
くやしい……………」
と、涙の跡が残ってた。
理不尽な行為に
「なぜ?
どうして?」
という言葉がつきまとう。
次のページには
事細かく拉致されたときの事が書いてあったて
「じゃあ、また明日ね。」って
小さく手を振ってバイバイってして
家路についた智くんが…………
明日が、当たり前にやって来ると信じていた智君が…………
奪われた瞬間。
おいら…………
浮かれてたんだ。
舞い上がってたんだ。
だから、突然現れた車に驚いて……………倒れ
現れた男にそのまま拉致られた。
14歳でおいらは死んだ。
本当に死んでればよかったんだ。
そうすれば、こんなに苦しまなくてもよかったのに…………
あのモーテルで……………
おいらはあいつに無理矢理抱かれた。
初めてだったのに…………
あいつはいとも簡単においらを辱しめた。
おいらに………
おいらの体に、女みたいに受け入れる場所があったなんて
知らなかった。
おいらの手足を縛って自由を奪い。
何度もあいつは突き刺した。
ちょっとでも抵抗しようものなら
容赦なく殴られて
あいつとのセックスは血の味がする。
それの繰り返し…………
こんなことが毎日毎晩続いてた。
おいらはもう皆と違う。
海と空の境目をずっと見てた。
ここから見る空は、遥か彼方で海と一緒になって
碧の境目がわからないのに
ここにいるおいらと空は
どんなに手を伸ばしても届かない。
住む世界が違う…………
おいらと翔君たちとも同じだよ。
どこも、
なにも変わらないようでいて
本当は全然違う。
もう、手を伸ばしても届かない。
住む世界が違いすぎる。