翔さん…………
怒ってるかな…………
怒ってるよね……………
突然………
勝手に別れるなんて…………
それもとーちゃんが言いに行くなんて……
想像もしてなかったよね。
ごめん…………
翔さんは俺の恩人なのにね………
翔さんのこと………
大好きだけど。
仕方ないよね。
ごめんね……………
『ほら………ボーッとしてないで体を動かしてよ。』
と、お尻を叩かれた。
『あっ………ごめん。』
俺は筋力アップのために
ニノとリハビリに来ていたんだった。
4ヶ月も動かなかった俺の体は
筋力が衰えていて元に戻すのが大変なんだ。
『ふーっ。きつい……』
ベンチに座ってタオルで汗を拭った。
俺の代わりにペットボトルの蓋を開けて
俺に渡してくれるニノが
『どっちが?』
と、聞いてきた。
『え?…………どっち?
なんのこと?』
意味もわからずにニノを見つめると
『リハビリがキツイの?
それとも、櫻井さんとの別れがキツイの?』
と、俺の心に剣を投じた。
『な………なんだよ………それ……。』
誤魔化してはみたものの体が動揺してる。
『…………ずっと、心ここに有らずじゃん』
『…………………仕方ないよ』
俺はニノの目線を反らした。
『…………バカみたい。
すげ~人騒がせ…なんだけど……
……………頭にくる。』
ニノが訳もわからずにプリプリしだして
『なに怒ってるんだよ。
意味わかんね………』
『俺の台詞だわ。』
ニノが立ち上がった。
『なんだよ。さっきから』
『……………お前はこれでいいのかよ。
本当に納得してんのか?』
『……………仕方ない………じゃん………』
俺は俯くしかない。
『あーあ……本当にやってらんね。
俺、帰るわ。』
と、言うと俺の鞄をベンチに投げつけて
出口にむかって歩き出した。
『え?待ってよ。
ニノが帰ったら
俺、どうやって帰ればいいのさっ』
『知らねーよ。
んなことは………』
出口のドアの前で
『お前のことは翔さんに任せたのに
なんだよ。』
と言って出ていった。
『なんだよ………。
俺だって…………
俺だって…………』
「俺だって………
翔さんの元に行けるなら…………行きたいよ。」