紅い涙 104 (生きる) | 嵐のS君妄想小説(BL)

嵐のS君妄想小説(BL)

嵐の大野君が大好き。
そして、翔くんと智君の絡みが大好き。
BL大好きっ子の私が
嵐をネタにチョコチョコ書いてます。





その日は突然、

なんの前触れもなく訪れた。

少し春を思わせるような暖かい日。

俺はいつものように智の顔を見に来た。

代わる代わる、変化や兆しを見逃さないように

智の側には誰かしらいた。




その日は本当にいい天気で

智の寝ているベットにも

優しい光が注がれていて

庭が気になったお母さんが外で春を探してた。

俺は軽く挨拶を交わし、庭からリビングに入り

リビングで寝ている智に声をかけた。

いつもならただ静かに目を閉じているのに

今日は目を開き、ボーッと天井を見ていた。


『え?

智!……………

智!!』


俺は驚き、目覚めた智に抱きついた。

人生でこんな嬉しい事が有るかと思うほど嬉しくて。

智の体を抱き締めた。



俺の声に驚いて庭から駈けてきたお母さんも

智が目覚めた事に驚き喜んだ。



でも、智の思いがけない反応に

再び突き落とされた。




目覚めても尚、夢の中をさ迷って心を閉ざした状態。

先生によると体にはどこも異常はなく

精神的なものだと言うだけ…………


目覚めても

何かを話すわけでもなく………

何かができるわけでもなく………

食事も………自分の力で取ろうとしない。

スープをスプーンで口に持っていき唇に触れると

なんの反応なのか少し口を開く

その隙間からスープを流し込む。

コクンと喉が上下して呑み込んだのを確認して

またよそっては流し込む

3口目になると口を閉ざし開けようとしない。

生きることを拒絶しているみたいで

"生きている"とは到底言えない。



それでも、愛する息子のためにお父さんもお母さんも

弱音を吐くことなく

色々な刺激を与えようと外に連れていく。

音に反応するかもとか…………

香りに反応するかもと…………

あちらこちらに連れていく。

この間は、智の好きな釣りにも連れて行った。