微妙な空気を感じながら、俺は黙ってお茶を啜った。
家の中には智さんの子供の時の写真が飾ってあったり
多分、智さんが描いたんであろう絵が何枚も飾ってあった。
子供の頃の智さんは
写真の中でかわいい笑顔を見せていて
ご両親に深く愛されてたんだとわかる。
そう思ったら
俺がここにいるのは場違いで
この人たちに、俺はちゃんと謝罪をすべきだと思った。
ひとつひとつ目を向けていたら
悲しみが込み上げ、心臓が苦しくなってきて
言葉がでない。
でも、謝らなきゃ………
智さんを死なせたのは…………俺………だから………
涙を堪えて
『………すみません……でし…た』
と、言った時に
『お母さん。
ただいま。』
と、元気な声がして
『あら………帰ってきたわね。』
と、言うとそそくさと玄関に走って行った。
バタバタと騒がしい音がして
廊下でしゃべり声が聞こえてきた。
『今日は、智の好きなパン屋さんで
クロワッサンを買ってきたよ。』
と男の人の声。
『そう…………
じゃあ後で食べましょうね。
今、和君と、潤君と、翔さんが来てるのよ。』
と、お母さんの声。
"ガチャッ"
と、リビングのドアが開いて男の人が車椅子を押して入ってきた。
それを見て俺は驚いて立ち上がった。
リビングのドアを開けた。