紅い涙 92 (バイバイ) | 嵐のS君妄想小説(BL)

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そして、翔くんと智君の絡みが大好き。
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嵐をネタにチョコチョコ書いてます。





『だって………生きてないもん。』

とその人は言った。


あの日………

11月26日は智さんの誕生日だったんだと今知った。


なんであの時…………

智さんの体を放してしまったんだ………

波に揉まれながら探したのに…………

叫んだのに…………



俺だけ……が…助かったんだ…………


目の前が真っ暗になった。

「色を失う」ってこう言うことか

本当に、俺の世界から色が無くなった。

目の前で俺に話掛けているのに

耳に入ってこない。

俺の時が止まったみたいだ。



『………櫻井君…………

…………大丈夫?

顔色が悪いけど………』

と、俺の肩を揺すった。

『…………………』

俺は声も出ない。


『君は…………

智と……………特別な関係……だったのかな?』


俺がゆっくり目を開け

声のする方に目を向けた。


その人は、優しく微笑んで俺を抱き締めて

『智のために……泣いてくれて

ありがとう…………』

と言った。


本当に………

智はもうこの世にいないんだ……



どうやって家に着いたんだろう。

気づいたら自分の家にいた。

"さとし"が今も智さんの服の上で寝てる。

ボーっと"さとし"を見ながら

幸せだったあの頃を思い出す。


一緒に散歩にいったこと

"さとし"とじゃれて遊ぶ姿。

可愛く笑う顔。

尖らす口。

キスして艶々した唇。

俺を誘う目。


ソファーに項垂れて俺は声をあげて泣いた。


"さとし"が驚いたのかゲージから出てくると

俺の顔を舐めて涙を拭ってくれた。

そんな"さとし"を抱き締めて

また、泣いた。

俺の一生分の涙はここで使い果たした。








次の日に、

俺はあの絵を買い取ろうと画廊に来た。

すると思いもしなかった人に会う。




そこには松本さんが座っていた。