俺は気づいちゃった。
俺は今でもニノが好き……
今さら遅いのにね。
翔くんにも、俺が今でもニノを思ってることが
もしかして伝わったかもしれない。
ちょっと不安になって首を後ろに回して翔くんを見た。
『うん?』
って俺の顔見て「どうしたの?」って言うみたいに
首を傾げて薄笑を浮かべてる。
『うんん。
何でもない』
俺は首を左右にふった。
『……二宮先生は、智くんの初恋の人かあ………
手強い訳だ…』
『………でも、もう結婚するんだ。
普通ならそうだよね。
結婚して、子供ができて……
一緒育てて……反抗期が来て………
巣だっていって……
老後を孫の面倒見ながら暮らすんだ。
それが人間の生き方だよね。
俺たちの関係はやっぱり間違ってるんだ。』
どんなに愛していても不毛だよ。
だから………
『………翔くんに………本当に好きな人が出来たら………
俺のこと………気にしないで……いいからね。』
俺が言った言葉に
繋いでいた手に力が入って
『ばか。
なに言ってるの?
智くんが誰を思っていても
俺は智くんを離さないから。
俺の初恋はあなたなんだから』
『…………』
『俺も何人か女性とお付き合いしたよ。
でもね。
いざって言うときに智くんが浮かぶんだ。
綺麗な人を目の前にして
キスしてる人が智くんだったら………
今触れてるこの肌が智くんだったら………って
俺も相当重症でしょ。』
『………うん。』
翔くんが何に納得したのかわからないけど
『だから…………か
俺が「一緒に暮らさない」っていっても
返事がないのは………
男同士がプロポーズも間違ってるって思ってるんだ。』
『ニノみたいに、
やっぱり女の人がいいって結婚するってなっても
繋ぎ止めるものが俺にはないから』
『……智………』
『俺には………柔らかいおっぱいも、子供を作る
機能もないんだよ。
固い骨ばった体に同じものがついてる男なんて
メリットないじゃん。
だから俺はニノに……………』
俺は気づいちゃった
捨てられたんだって。