相葉君家からの帰り道
方向が一緒なのでニノと二人で帰ることになる。
一緒にいたくないなって
何を言ったいいのか分からないし……
俯きながら歩いていると
小さい声で
『……智……俺の事は無視かよ。』
とニノが言って立ち止まった。
振り返りニノを見ると俯きながら唇を噛み締めている。
今でも一番好きだよ。
今すぐにでも抱きしめたいよ。
俺だって必死に堪えてるのにそんなこと言うなよ。
心が葛藤する。
でも、無意識に手を伸ばし掛けた時
『大野くん。』
と声を掛けられた。
振り向くとさっき冗談にも「付き合っちゃう?」って言った女の子が立っていた。
『もう夜も遅いのに皆と帰ったんじゃないの?
方向違うよね。』
と俺が聞くと
『大野くんに話があって………』
とニノをチラッと見た。
俺は安易にもニノを避ける口実が出来たと思い。
『ニノ。俺この子駅まで送ってくるから……
お前も気をつけて帰れよ。じゃーなっ』
と手を振った。
『待って智』
とニノの声に
『何?』
と、振り返えると
『気を付けるのは智の方だよ。バカ』
『………?
大丈夫だって………じゃーなっ』
ニノが何に心配してるか分からないけど
ニノを置いて女の子と歩き出した。
女の子の名前は「真梨(マリ)ちゃん」と言って
紗英ちゃんの同級生
学園祭の時に踊った俺を見てからのファンだと言う。
態々京都まで舞台も見に来てくれて
熱狂的とまでは言わないけど
ずっと応援してくれてたみたいだ。
話を聞いてるうちに、いつのまにか真梨ちゃんの腕が俺の腕に絡み付いてきて
柔らかいバストが俺の腕に当たる。
払うのも悪いような気がしてそのまま腕を組み
周りで見てたら恋人同士と思うかな……
なんて考えていた。
駅まで着いたときに
『記念に一緒に写真いいですか?』
と言われて
『いいよ。』
と言うと
『バックがきれいなところがいいと』
と手を引っ張られ
導き入れられたのがホテル街
『ちょっと真梨ちゃん。不味いってここは』
と、腕を離すと
『私、大野くんとならいいよ。入ろう。』
ってホテルに俺の手を引っぱって入ろうとする。
不味いでしょ。
大体、好きでもない子と俺はしたくない。
入り口で引き返そうとする俺に
『女の子に恥かかせないでよ。』
と凄まれた。
『ごめん。俺、大好きな人がいるから無理』
と言うと走り出した。
そうだよ。
どんなに綺麗な女の子だって
柔らかくてもちもちのおっぱいがあったって
俺が好きで、抱きしめたいって思うのは……
ニノしかいないんだよ。