『明日……………デートしない?』
俺の口から思いもしなかった言葉が出て
自分でも驚いた。
相葉君の優しさに甘えたかったのかもしれない。
干からびて、大きな穴が開いてる俺の心に
潤いと、埋めるものがほしかったんだと思う。
誰でもいいから………
智を忘れさせてくれ…………
『……………いいの?
にのちゃんには、おーちゃんがいるのに………』
相葉君の躊躇うような口振り。
『うん。
明日、恵比寿ガーデンプレイスで1時』
と俺が言うと
少し考えて相葉君が
『わかった。
でも、本当にいいの?』
と念を押してきた。
『しつこいよ。相葉君』
『ご、ごめん………じゃー明日』
『うん。』
『バイバイ』
と、電話を切った。
履歴に、智からだろう着信が何件か入っていたけど
その後、鳴らなくなった。
『ちょっと………かず。
あんた、どこ行くのよ?』
俺が出掛けようと玄関で靴を履いてると
ねーちゃんに呼び止められた。
『なんだよ。』
『あんたが出掛けるなんて
滅多にないから驚いてるのよ。』
『友達と待ち合わせしてんだよ。』
『えー!信じられない。
智くん以外友達がいないあんたに友達がいんの?』
『大きなお世話じゃ』
『そのうち智くんが帰ってきたら
サインもらっといてよ。
スターになるかもしれないから………』
『……………もう会わないし………』
『え?なんか言った?』
『いや、何も……………』