あれから一月(ひとつき)智からの連絡はない。
何度も確認しては溜め息を着いていた俺も流石に見なくなり、いつも肌身離さずの携帯もあまり気にしなくなっていた。
でも、心には大きな穴が
喪失感と言う大きな穴がぱっくりと開いていて
冷たい風が吹き抜ける。
心も体も寒い。
勉強もあまり進まないので今度のテストは不味いかもしれない。
智を忘れられないんだ……….。
どうしたらいいの?
どうしたら忘れられる?
どうしたらこの大きな穴は埋るの?
そんなことばかり考えてた。
♪~♪~♪~
ほとんどと言ってもいいほど鳴らない携帯が突然鳴った。
俺の番号を知ってる人は限られてる。
親、兄弟………あと……………智
もしかしてとカバンをひっくり返して携帯を捜し
急いで出る。
『もしもし………』
『はーあ。やっと繋がった。』
と安堵する声……
聞き覚えのある声……
声を聴けばすぐわかる。
俺がずーっと待ってたんだから………
『…………さ、とし……』
俺の声は嗚咽となった。
『どうした?
ごめん。わかんない………どうしよう……
大丈夫?…………ねえ?…………』
と狼狽える声が聴こえてきた。
その声を聞いてたら、智の様子が想像できてちょっと笑った。
『和也。』
急に名前を呼ばれて驚いた。
いつもはニノニノって呼ばれてたから
和也なんてこそばゆい。
『な、なんだよ。』
俺は涙を拭い強がってみせた。