※BL小説です。ご注意下さい。
深夜になって大野さんが帰ってきた。
もしかしたら帰って来ないんじゃないかって思ってたからちょっと安心した。
俺が寝てるか確認するように近づいて来たから
寝たふりをして、
自分のカバンをごそごそといじっていたと思ったら
バスルームに入っていった。
『…………ハアー…………』
息を殺して寝たふりはやっぱ疲れる。
暫く仄暗い部屋の天井をじーっと見ていた。
これからどう接するのが正解なのか………
今の俺にはわからない。
この後の策が見つからない。
そうこう考えているうちに
カラスの行水の大野さんがバスルームから出てきた。
俺はまた寝たふりをして息を潜める。
静かにベットに入ったのがわかった。
それからほんの数秒で寝息が聞こえてくる。
恐るべし大野智。
「特技、どこでも寝れる。」て言ったけど
プラス「数秒で寝れる」も付け加えてもいいほどだ。
俺はそっと向きを替えて大野さんを見る。
仄暗い部屋、月灯りが大野さんを写し出す。
俺は引き寄せられるように大野さんに近づいた。
「きれいな寝顔」
誰にも渡したくない。
誰にも触れさせたくない。
俺の醜い独占欲が頭をもたげる。
大野さんの頬にそっと触れてみた。
触れるだけじゃ収まらない俺の欲望…………
寝てるあなたに「愛してる」と囁きキスをした。
『うんん』
とあなたが身体を捩った。
一瞬起きたのかと焦ったがそのまま寝入ってる。
「ふーっ…………俺も大概へたれだよな。」
諦めて床についた。
『大野さん………
……大野さん……………………大野さん』
『…………うんーん』
『おはようございます。』
『あっ、おはよう…ニノ………』
『早く起きて下さい。』
『えっ、………もうそんな時間?』
『朝飯行きましょうよ』
『飯はいいからもうちょっと寝かせて………』
『ダメー』
と、俺は大野さんを布団ごと抱き締めて低い声で
『うだうだしてると本気で襲いますよ』
と言った。
半分冗談のつもりで……
大野さんの身体がピクッと跳ねて、俺を払い除けて起きた。
『もー頼むから……その手の冗談はやめてくれ』
『…じょうだんって…………
冗談なんかじゃないですよ。』
『………………』
『俺はあんたのこと……………』
『ストップ!!』
「好きだ」と
言う前に大野さんによって遮られた。
『ニノ…………ごめん。
聴けない……………
もし、聴いたら………
俺達の関係が……変わる………
それはだめだよ。』
と俯いた。
『俺は………飼い殺しかよ』
『………………』
『こんなに……
こんなに苦しいのに………』