俺は湯船に浸かりながら
智くんを思い一頻り泣いた。
あんな声を上げて泣いたのなんて初めてかもしれない。
人間の体って凄いな。
声を上げて泣いたら少し気持ちが落ち着いて
今まで感じなかった空腹感が襲ってきた。
冷凍庫に常備されてる
冷凍炒飯をレンジで温めて食べると
今度は睡魔が襲う。
智くんのことはニノが見てるし、
俺も自分の身体のことも考えて少しだけ眠る事にした。
ベットに入るとすぐ深い眠りについた。
俺は夢を見ていた。
智くんがパタパタとスリッパを履いて家の中を走っている。
それの姿を新聞の端から目で追っていた。
『なにしてんの?
忙しそうだね。』
『翔くん。なに言ってるの?
今日は引っ越しだよ。』
『えっ?
あっ!そうか。
ごめん。そうだったね。
……で、誰の?』
『もー、
翔くんは
役に立たないんだから………
………これかは…自分でちゃんとやるんだよ。』
『わかってるよ。』
俺はテーブルの上にあるコーヒーを啜った。
ちょこんと俺の隣に座った智くん
『………どうしたの?』
『翔くんの顔見てるの』
『………恥ずかしいよ。』
『翔くん、すぐ浮腫むからイケメンが台無し……』
『なんだとー』
智くんに襲いかかる。
顔と顔が近づき自然と唇を合わせてキスをした。
智くんが俺をギュウッと抱き締め
俺の頬に両手を当てチュッとキスを落とす。
『おいら………幸せ…だった……。
翔くん………
……おいらを…大事にしてくれてありがとう。
いつもいつも守ってくれたの知ってるよ。
本当にありがとうね。
翔くんは笑っていてよね。』
智くんは俺の唇の端を親指で持ち上げ
俺の顔で遊んでる。
『…ぷうっ………面白い顔』
『お前がやっとるんじゃねーか。』
俺は智くんの頭を抱えて叩いた。
『痛い!痛いよ。翔くん。』
『おー生きてる証拠だっ!
くらえー』
『きゃー……翔くん
待って待って……あはは……』
俺たちはいつものソファーで抱き合った。
智くんが俺の上で啼きながら揺れている。
『………翔くん………
翔………しょう……アン………
…おいら…………あい…………してる…』
『俺も………愛してる』
智くんが俺の顔を掴んで優しいキスをした。
『翔くん、笑ってね。
……いつも、君のそばで見守ってるから……ね。』
と言って綺麗に笑ってみせ
突然……俺の前から消えた。
と同時に俺は目が覚めた。