翔さんを追い出し病室には俺の大好きなリーダーと二人きり。
『………あんたはいつまでも
そうしてるんですか…………』
『………』
『もー、
無視ですか』
『…………』
『あんた、
…このままだと……翔さん……こわれますよ。
いいんですか?』
何も返事がない。
ただ、幸せそうに綺麗な顔して眠っている。
『俺が……………
翔さん貰っちゃいますよ。
……………なんてね。』
『…………………』
『ねえ。
あんたは俺のことどう思ってた?』
俺はリーダーの頬を優しく撫でながら聞いてみる。
勿論返事なんてない。
でも、この時を逃したら
俺は自分の本心を言えないような気がしてた。
『俺はね。
初めてあんたに会ったときから
あんたに夢中だった。
…………知ってた?』
初めてリーダーを見た時の印象を思い出してクスッと笑みが溢れる。
『あんた、
ヤル気ゼロで、ボーッとしていて……
皆が必死にやってるのを横目に、
長椅子に座って鼻ほじってた。
………そんとき目が合ったよね。』
『こいつヤル気あんのか?って思ったよ。
で、あーこいつも自分の意志じゃなく入った口だ。
俺とおんなじだ。ってね。』
俺も従兄弟が勝手に送って
親が金をくれたから来てみたら受かって………みたいな。
自分の意志ではなかったので
熱量が同じに見えて
自然と近づき、自然と友達になり、自然と一緒にいることが増えた。
俺よりも3つも上なのに先輩面もしない。
驚いたことに踊れば jr1の美しさ。
このギャップに俺は夢中になってた。
『「嵐」になってからは
俺なりにアプローチかけてたのに………
あんたは全部冗談にしてしまって……
俺の思いの行き場がなくなった。
結局、翔さんに持ってかれて………
でも、あんたが幸せそうに笑うから………
ま、いいかって………思ってた。』
俺はリーダーの唇を指でなぞった。
『この唇も、
この身体も、
翔さんのものと思ったら
酷くムカついた。』
そう言うと俺はリーダーの唇にキスをした。
触れるだけの軽いキス。
『……俺のキス…じゃ起きないか?』
『あんたは………
もう…未練は………ないの?』
俺はリーダーの手を取って握りしめ
その手を自分の頬に当て目を閉じた。
「にの…………」
ふっとリーダーの声が聞こえたような気がして
顔を上げてリーダーを見るが何も変わらない。
『…ちぇ……空耳かっ』
俺はがっかりしながら
また、リーダーの手を取り頬に着けて瞼を閉じた。
「にの…………
………翔くん………のこと………
お…願い……ね………』