物語の在る場所 | ひこうき雲

ひこうき雲

日日是好日

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幼い頃、夜になると、懐中電灯で、暗闇に包まれた庭を照らすのが楽しみだった

窓ひとつ、外界と仕切られた部屋から、

夜になり、きっと別の誰かの世界に変わったはずの庭を、一筋の光の線で探検した

別の誰かと会えるかもと

とても怖いけれど

とても期待して

大人になって、月を見上げると、あの時の気持ちが甦る

大気に抱かれた地球から、

宇宙空間に浮かぶ月の世界には、

きっと別の誰かの世界があるはずだと

子供の様な空想に耽る

窓ひとつ隔てた、あちらの世界に

そこに物語はあるんだ

純平