10年ぶりぐらいに裏庭でニンジン(人参)を育ててみました。
空いている二つの場所に分けてタネを播きました。 この場所は一つの方ですが、一株だけが葉を広げず早々に、あたかもノラニンジンのように薹立ちした植物体になっていきました。
ちなみに、播いたのは
この品種ですが、濃い朱色という謳い文句に惹かれて作ってみる気になりました。
このあとは、1枚目の写真の中心部の花序について、時期を遡って花期と果実期の様子を撮ったものを紹介します。
花の付き方はセリ科特有の複散形花序で、傘の骨のような広がりが2回おきる形状です。 上から撮った写真ですが、この段階では一つひとつの花はまだ開いていません。
ここで満開となりました。 1個の花は小さくて見えませんが、花弁が5枚・雄しべ5個・雌しべの柱頭2個、があります。
果実期になると鳥の巣のように丸まってきます。(1枚目の写真と同時期です)
最低気温が氷点下になるような晩秋になってきました。 一つの花の果実に裂け目も見えるようになりました。
それからほぼ1ヶ月経った冬、果実(≒種子)を大きく写してみました。
上が、花柄が付いた状態です。 満開の花の写真で柱頭2個と述べましたが、それぞれの子房が成熟して2個の分果がくっついています。 外側の棘はひっつき虫の役割を果たします。
下は、分果を剥がしたもので、合致面と外側の棘面の違いが分かります。
右は、買ったタネ袋から出した果実(≒種子)で、外側の棘は剥ぎ取ってあります。
さて、どうしてこんなニンジンが出現したのでしょうか。
収穫期を誤って地面が凍土になるくらいまで放置したので、巨大化したものはバックリと大きく割れ、また抜いた後にパリッ裂け目ができる状態で、きれいな人参は少なかったのですが、他にはどれも薹立ちするものはありませんでした。
花を付けた株の根と、少し前に収穫したものの比較です。 ノラニンジンの根の白色と違って朱色ですから、やはりノラ(野良)から改良された遺伝子を持つ同じ品種のもので、発芽時の条件等によって環境変異した株なのではないでしょうか?
このタネは一代交配品種ですが、本州では自家採種で固定品種を毎年栽培する人もいるようで、一部を残しておいて薹立ちした個体から種子を取るそうです。 また、種子の棘は地中での水分保持に役立つとのことで、削ぎ取らないでそのまま使用するとも書いてありました。
参考までに、
満開の時、花序のもととなる太い柄を撮ったものです。 植物体全体に毛は少ない様子でした。
久し振りのニンジン(人参)栽培からいろいろなことを学びました。








