ブログを始めた頃の2014年にオオスズメノカタビラと間違って投稿した植物です。

 

今回のきっかけは、5月末に帯広図書館駐車場の出入口にある植物を、シバムギと思って花茎を引き抜くと意外にも小枝が幾つにも分岐していたことからでした。

家で調べてみると、欧州原産の外来種ウシノケグサ属のオニウシノケグサ(Festuca arundinacea Schreb.)であり、道内にも随分分布しているようです。

 

2回目に図書館に行った時に写したものです。

 

この時は予備知識を持って臨んだので、葉舌と葉耳も撮っています。 葉舌は短く葉耳には疎らに開出毛(垂直に出る毛)が見られます。 この開出毛はオニウシノケグサに特徴のようで、基部の葉に多いようです。

 

こちらの葉の葉耳では開出葉はほぼ見られません。 これは、どの場所の場合でも「ある」ものと「無い」ものがあります。

 

同じ場所の花穂の様子です。 まだ開花前の状態で、花茎から小枝が広がっておらず小穂も丸みをもっています。

 

実は、5月末に最初に見かけたときに何本か採取しておき、室内で水挿ししてあったものが開花したものです。 小穂が開くと芒がハッキリと見られ、これがオニウシウノケグサの一大特徴となります。

十勝では同属のヒロハノウシノケグサも帰化しているようですので、いずれの場所でも草丈が腰ぐらいというのと芒がハッキリとしていることを、オニウシノケグサと考えて調査を続けました。

 

 

 

次に、十勝川堤防にも行ってみましたが、上の道をダンプカーが通る場所に多いように思いました。

中央から左側の褐色花穂の株が該当のもので、右側の淡緑葉の株はカモガヤです。 草丈はほぼ同じかカモガヤの方が高かったです。

 

 

 

市街地の道路横では、ナガハグサが一番多くてオニウシノケグサは少ない方ですが、所によっては一面に並んでいる個所もあります。

草丈はだいたい95cmぐらいでした。

 

小枝が広がって花穂全体が開花しているものがありました。

 

拡大して芒をハッキリとさせました。

 

多年草で、経験上年数の長い単独株は相当な株立ちとなり除去するのが大変です。

 

その後も、近くの土手に行って調べたりしましたが、一般的草丈は90cmぐらいで最も高いもので約120cmでした。 芒の長さもだいたい3mmぐらいです。

 

 

次回は、ヒロハノウシノケグサを取り上げます。