11月19日記事で小学校横のチョウセンゴヨウ2年型(受粉した次の年に実る) なので、今年は実が成らないのかと書きましたが、12月に入って所々に種子の落ちていることがありました。 その場所をもう一度。
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そのころ雪が降る前にと、種子 ・ エゾリスが割った後の種子殻 ・ 松ぼっくり(球果)、3つを拾って来ました。
 
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12月13日の初積雪(7cm)で林の下は雪が薄っすら被さったためか、地面には今までになく大き目な落ちた球果が目立ち、今度はそれも数個拾って来ました。
 
 
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雪が降る前に拾って来た時の松ぼっくり(球果)は、黒ずんでいるのでエゾリスが齧った古い球果でした。 種子は今年のものですが、翼(羽)がなく大きさが1.5~2.0cmぐらいあります。 このマツは北海道では植林ですが、このような翼のない種子のマツは日本に自生するものでは、あとハイマツ(1cm)を除いて他にはないようです。
 
写真の青紙上ですが、右上はリスが割った後の種子殻で割り方もいろいろやるようです。 私もやってみよう思い、プライヤで割ると中身まで崩れます。 コンクリートの上でカナヅチで調節しながら叩いて、やっときれいに取り出しました。 中の実も茶色の薄皮で包まれています。
 
「松の実」は正式な食品成分表にも載っています。 ある資料では、ビタミンE・B2等が豊富で古くから不老長寿に良いと書いてありますが、食べ過ぎも良くないと書いてあります。 殆んどが中国からの輸入品のようです。 
 
 
次の写真の、積雪後に拾って来た中央と右側のものは今年のもので、自然に落ちた(リスが落とした?)球果と思います。 中央のものは、中には種子が入っていますのでパンパンに膨らんでいます。
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(白い紙は、松ヤニが付いてジュウタンの上には置けないからで、手もベトつきます)
右側のものは、下の方にリスが種子を取り出すために齧った痕がありますが、まともな姿であれば中央のものより一回り大きかったかも知れません。 種子も一部残っています。
 
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種子は、一つの果鱗の中に上の写真のように2個が並んで入っています。
また、この種子は球果の先の方では自然に飛散することはあっても、一枚の果鱗は普通先端部分以外は開かないので大部分は飛散しないようです。
 
 
これで、マツ関係記事は一区切りつけたいと思いますので、 球果の大きさ・種子を先回分も合わせて(この記事では3枚目を参照)、掲載します。
なお、小学校横で5・6個拾って来た球果は、エゾリス君に返します。
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左(上)がプンゲンストウヒの球果で、右(下)がドイツトウヒの球果です。
 
 
(追記) その後片付けをしていたところ、何処かの資料で見た「緑褐色で熟す」と書いてあった箇所を見つけました。 ヘソ(果鱗の先端)はヤニでべとべとです。
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追記① : 2014年10月6日
 チョウセンゴヨウの球果(2年型)の落下についてですが、今年は昨年よりも圧倒的に数多く地面に落ちています。 この小学校にいるエゾリス個体数に見合わないくらいの落下数で、今のところエゾリスが処理した形跡はありません。 
球果は重いですから、大方は自然に落下するのではないでしょうか。 一昨日、風の強い中をウォーキングをしましたが、往きはなかったのに帰りには球果が道路に1個落ちていました。(リスが意識的に落とす場合もあると思います)
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上の写真は、少しズラしましたが寄せ集めたものではありません。
 
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木の一番上なので、最大のズームです。 こういう場所が何ヶ所もあります。
 
(訂正 :  話の流れからここに訂正を入れます。 2018年6月28日)
 球果は、風の強いときに落ちたり時期がくると自然に落ちるもので、リスが意識的に齧って落とすことはないのではないかと思います。
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’17年秋には沢山の2年球果が成り地面にも多数落ちましたが、珍しいのですが冬の間も樹上に結構数残っていました。  そして、翌’18年夏に撮った写真の1枚が上のものです。  球果を齧ったのはエゾリスで、他の木でも同じものが見られました。   
 
 
追記② : 2018年6月14日
 1年目球果と2年目球果のシーズンごとの入れ替わりを見てみたいと思います。 場所は同じ小学校のチョウセンゴヨウです。
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’17年初冬の様子です。 当年に咲いた雌花が1年目球果となって茎頂についています。 当地にはないカシ・シイ類の一部に見られる「ドングリ小僧」と同じ段階ですね。  大きな2年目球果は風の日がある度に落ちてきており、一部が樹上にも残っています。
 
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’18年の6月です。 新に新枝が伸び今年咲いた雌花が1年目球果となりつつあります。 他のマツ属(Pinus属)と同じようにこの時期で、’17年の1年目球果はほぼ本来の大きさの2年目球果まで肥大成長しています。他の例としては、モンタナマツ をご覧ください