成長スピードを数倍速める心の在り方 | 受験コーチ池田潤が教える参考書学習法

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‐志望校に合格する勉強法と思考法‐

勉強でも何でもそうですが、結果を出していくためには、自分の力を発揮していかないといけません。


そして、そのときに大事なのは、自分にできることにフォーカスし、自分ごとで考えることです。


誰かや何かに責任を押し付けるのではなく、自分が主体となっていくこと。


それが、成長スピードを速め、現実を動かしていく際に最も重要な心の在り方。


逆のケースになると、なかなか人生が変わらない、ということが起こります。


少し、その話を。


人はときに、自分に自信がなく、劣等感が強い場合ほど、「自分は正しい」と思いたくなります。


「自分は正しい」と思うために必要なことって、なんだと思いますか?


それは、「相手が間違っている」ということです。


自分が正しくあるためには、間違っている何かが必要になります。


相手が間違っていることで、自分の自意識を強くでき、優越感を感じることができます。


言い換えると、


自分には価値があると思うために、「間違っている何か」を欲するのです。


その間違っている何かは、人であったり、状況であったり、時代であったり、様々です。


例えば、いつもイライラしていたり、いつも批判的だったりする人がいたとして、


その人は、自分に価値を感じたくてたまらないのです。


目的は、自分に価値を感じること。


自分に価値があると感じたい。だから、「自分は正しいのだ」と思いたい。


自分は正しいのだと思うためには、「間違っている何か」が必要になる。


で、間違っている何かを探す。


その姿勢が「イライラ」だったり「批判的」だったりするわけですね。


その姿勢でいると、現実を自分ごととして受け取れなくなるし、


自分を省みることができなくなります。


なぜなら、いつだって、「人や状況や時代のせいで、自分は上手くいかない」と考えるようになってしまうから。


今の上手くいかない現実は、○○のせいだ!!


と思ってしまう。


ある意味、そういう人は深く傷ついてしまっているのですね。


だから、そうなってしまっていたとしても、そんな自分を責める必要はありません。


一番の根本原因は「自己無価値感」です。


自分が、嫌い。自分を認められない。自分には価値がないのではないか、という怖れ。


誰かのせいにしなければ、自分を保っていられない。


今の上手くいかない現実を、自分の行動の結果なのだと受けとめるのが、怖い。


誰かや何かのせいにしていないと、やってられない。


誰かや何かのせいにしてしまう人も、心の底では、そんなことをしても意味はないと実は分かっているものです。


しかし、それを認めることができない。


怖い。


自分と向き合うということは、そんな自分を認める、ということ。


どんな自分も受けとめる、ということ。


自分から目を逸らしていれば、ずっと問題は残り続けるし、人生は前に進みません。


「青天の霹靂」という映画があります。


その主人公は、人生が上手くいっていないと感じていて、劣等感も強いです。


で、彼は、こう思っているわけです。


出来損ないの親から生まれた、出来損ないの俺


自分の人生が上手くいかないのは、出来損ないの親から生まれたからだ、と思っているわけですね。


つまり、自分の問題を親のせいにしている、ということです。


親を恨み、憎み、「お前のせいだ!」と思っている。


それは、今の上手くいかない現実を自分の行動の結果と受けとめるのが怖いからです。


誰かのせいにすることで、何とか自分を保っている。


そうすることでしか、自分を保っていられない。


親のせいなのだから、仕方ない。と思いたい。


そして、そうしている間は、自分は言い訳を続けることができるのです。


自分の価値を感じることができます。自分を保つ気休めになります。


そうすることでしか自分を保てないのですから、


「正義」の名のもとに、親を非難するしかないわけです。


そうしたいというよりも、「そうするしかない」という表現の方が適切でしょう。


ですが、自分の人生は一向に上手くいきません。


それは、当然です。何かのせいにしている限り、人は本気にはなれないからです。


そして、映画の中では、そういった被害者意識はただの幻想だった、ということが分かります。


面白い映画なので、ぜひ観てみてください。


実は、私たちも同じようなことをして、生きています。


世の中のあちこちで、今言ったような心と闘いながら生きている人がいます。


そして、その人たちは、深く傷ついています。


上手くいかないことが多い。あいつだけ楽して上手くいっているように見える。


自分に自信がない。価値がないのでは、という怖れ。


ボールの中に、刃が入っている状態をイメージしてください。


そして、その刃がボールの中からにょきにょき出て来ているところをイメージしてください。


人を傷つける。人を責める。


そういう人の精神状態が、それです。


ボールは、自分の心です。


つまり、刃は先に、自分を内側から傷つけます。


そして、自分を傷つけた刃が、そのまま外の世界に飛び出し、人を傷つけることになるのです。


刃は、自分の内側にしかありません。


自分を傷つける人しか、人を傷つけることはできないのです。


つまり、自分の内側にある刃と向き合うことが、根本的な問題解決のために必要なこと。


自分の人生を創るのは、自分しかいません。


そのことが深く理解できたとき、成長スピードも速くなり、人生も変わっていくだろうと思います。


そんな自分がいたら、自分を責めるのではなく、ただ気づき、そのままを受けとめてあげてください。


それでは、今日はこのへんで。