こんにちは

 

ジメジメした梅雨の季節になってきました。

気候はジメジメでも、ココロはカラッと晴天でいたいものです。

 

では、1955年~1960年まで生産されていた、501XXを見ていきたいと思います。

 

(1955年代) リーバイス 501XX

         

         

この年代から革パッチから紙パッチに変更になり、センターベルトループのオフセット仕様(1954年~)や、シュリンク・トゥ・フィット(生デニムを洗うことで縮ませて、ジャストフィットさせる事)のデニム生地のエイジングなど、最もバランスの取れた501XXといわれ人気の高いモデルでもあります。

 

         

             

紙パッチには革パッチの名残りでEvery Garment Guaranteed(すべての製品の品質を保証)のギャランティがコピーされています。

この、「紙パッチ・ギャラあり」は55年~59年ごろまで使われていました。

※上がユーズドで下はデッドストックの紙パッチです。

革パッチ以上に劣化しやすく、画像のように割れてしまいます。

         

こちらは「紙パッチ・ギャラなし」で、Every Garment Guaranteedの表記が消えた1960年~1965年ごろまで使われていました。

初期型は中央に「Made in U.S.A.」と印字されていましたが、後期形は「100% COTTON MADE IN U.S.A. WPL 423」に変更されます。

また、「100% COTTON     WPL 423」と印字されている、空白部分にMade in U.S.Aの部分の表示がないタイプも一度だけ見たことがあります。

 

         

フロントボタンはトップボタンを合わせて、全部で5個です。

基本仕様は、過去の501XXと変わりません。

 

         

         

以前のものと同じ、鉄製でジンク(亜鉛)メッキを施してあるので錆びにくいです。

縫製はウエストシングルでVステッチ仕上げです。

トップボタン裏のリベットはフラットなタイプで、XXでは多く使われている14刻印がされています。

謎の多い、ボタン裏の刻印や形状ですが私が見てきた物でいうと。。。

 

刻印‥「12」「14」「15」「16」「20」は50年代の501XXに使われていました。

他に「17」もありますが、こちらは506XX(1ST)や507XX(2ND)のデニムジャケットのみ確認できました。

また、「16」刻印は70年代の66モデル前期(1970年~1977年)まで使われています。

この16刻印は、スモールeでもビッグE時代のデニム生地が使われており、縫製仕様も旧い時代のものを使っています。

 

形状‥「ドーム型」「スクエア型」「フラット型」の3種類が存在し、ドーム型は1920年代~1947年までのリーバイス製品に限らず様々なメーカーで確認できます。

スクエア型は中央が亀の甲羅のようになった物で、1950年代~1960年代まで確認できました。

フラット型は、1950年~現在まで使われています。

 

         

スモールボタンは、この年代(1955年~1960年初期)から使われている「足長R」です。

※足長Rとは … スモールボタンの社名刻印のLEVI STRAUSS & CO のRの右側が長くなっているもので、1955年~1960年頃まで使われていました。

特に、革パッチや紙パッチが欠損している場合などの、年代推測が困難な場合に役立つディテールの一つです。

 

         

         

バックポケットは横幅のあるホームベース型で、アーキュエイトステッチは深さのある綺麗なカモメ型をしています。

         

両面にLEVI'Sの文字が刺繍された通称「両面タブ」が使われていて、丸R(レジスターマーク)とVの書体が均一の太さを持った「均等V」が使われています。

 

         

         

フロントポケットのリベットは銅製のものが使われています。

また、リベット裏も銅が使われていますが、紙パッチ・ギャラなし(1960年)からリベット裏がアルミ製に変更されます。

 

         

隠しリベットは、銅製の「14」刻印されたものが使われています。

1966年の最終501XXでは、XXでも隠しリベットが省略(カンヌキ留め仕様)されてしまいます。

 

         

股にカンヌキ留めがないのは501XXを証明出来るディテールなので、パッチが欠損していても判別は可能です。

また、最終501XXにはカンヌキ留めの入った物が存在しますが、これはパッチだけXXの物を使用したBig E モデルの可能性が高く、パッチがあれば501XXの価値に値しますが、欠損するとビッグEの評価になってしまうので、売却を考えている方は注意が必要です。

 

         

アウトシーム裏は綾織りのレッドラインセルビッジ(赤耳)を使用しています。

縫い合わせは、シングルステッチで縫い合わせてありますが、これはビッグE(~1973年頃)仕様です。

ここが、チェーンステッチになるとスモールe(1974年頃~)なので、赤タブが欠損していてもビッグEかスモールeかを判断することができます。

ヴィンテージを忠実に再現したと謳ったレプリカジーンズでも、この部分がいい加減なものは多いです。

そんな私が推すデニムパンツは、少し年代と仕様が異なりますが、バズリクソンズ 50'S(BR43023)です。

詳しくは、こちらを拝見下さい⇒ http://ameblo.jp/junkyspecial/entry-12180831366.html

今日紹介した1955年モデルは歴代のXXの中で、最も完成度が高いと呼ばれており90年代のビンテージデニムブームを経験した方なら誰もが憧れたのではないでしょうか?

私もいつか、この年代のデッドストックを穿ける日を夢見て頑張っています。

 

次回は、1960年代の501XXといきたい所ですがジーンズばかりだと面白くないので、Gジャン(デニムジャケット)等の紹介をしたいと思います。

 

長文お付合いありがとうございました。

 

ジャンキースペシャルからのお知らせ

ヴィンテージ・アロハシャツ展開催中です!

 

場所は当店、新宿ジャンキースペシャル内 2Fで開催

ハワイアンの文化と歴史について展示しております。

 

また、展示場でアンケートに答えていただいたお客様には粗品をプレゼントしております。

(尚、粗品は無くなり次第終了となりますので、ご了承ください)

 

皆様のご来店を、お待ちしております。

 

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