「バリッ」と音がして、左足のカフが外れた。

カフというのは。血圧を測るときに腕に巻いて、

空気で圧力をかけるあの袋の事。

 

心臓が外科手術に耐えられるかどうか判定してもらうために、

築地のがん専門の病院から、同じ大江戸線の数駅手前にある病院に来ている。

 

心電図をとるということで、検査室に入ったが、

両手首、両足首に先のカフを巻かれ、

胸に電極をポッポっポッと付けられて測定されていた。

まっ、血圧と心電図を同時に測る機械なんでしょうね。

 

左足のカフが緩んだ時点で測定し直しなのは明確なので、

ナースコールで知らせ様にも、沢山のコードが生えてて

動けず大人しくしていた。

 

しばらくして、やっと看護師さんがきて、

「すみません、取れちゃいましたね、計り直して良いですか?」

と言う。

そりゃ、計り直さざる得ないので、仕方なく、最初からやり直した。

 

その結果のせいか否かはわからないが、先生が

負荷心筋血流シンチグラムをとりましょうと言う。

何それ?って思ったが、シンチグラムというくらいだから

放射性物質を入れて心臓の血流でも見るんだろうと思う。

また、ゴジラ案件じゃん。と思いつつ、地下の測定室へ。

 

案の定、放射性物質らしきものを注射して、

一人暮らし用小型冷蔵庫を半分に切ったぐらいの装置に挟まれる。

「しばらく動かないで下さいね」とお兄さんに笑顔で言われるが

結構挟まれ力が強くて、意外と苦しい。

 

10分ほどで、終わったと思ったら、しばらくしてもう一度

同じ測定をするという。

どうやら、運動負荷の有無で違いを見るものらしい。

 

また、しばらく冷蔵庫に挟まれじっとする。

ようやく、測り終わると本日の検査は終了とのこと、

検査着を着替えて帰途につく。

 

帰り道、地下鉄駅近くの横断歩道から

大きく東京タワーが見えた。

ゴジラの熱線で、ぐにゃりと溶ける東京タワーを想像しながら、

大江戸線の階段を降りた。