『Seiko Summe Jazz Camp2日目ご報告』

　Seiko Jazz Camp2日目。

　この日の私のスケジュールは。

　1.Benny Bennack Tp Classの通訳。凄い内容なので、後ほどシェア。　90分　（写真）

　2.Legend, Rodney Whitakerと一緒にコンボの指導（兼通訳）、わたしはもちろん、若い生徒さんにとってもあり得ない贅沢な経験。　　90分

　3.Bigbandの指導。わたしのアレンジものも演奏していただきました！　　90分

　4.3人の先生による、マスタークラス　　　90分

　全てに対して大きな学びがあったのですが、多く語ることができないので、取り急ぎ、Shenel Johns(VO)の30分マスタークラスから。なぜ、ここをとりあげるかというと、普段わたしは楽器の方のクリニックはよく立ち会っているのですが、ヴォーカリストのクリニックは珍しいからです。

　まず、彼女は＜枯葉＞を歌いました。

　そして、受講生に、＜これって、どういう感情について歌っている曲だと思う？＞と聞きます。この＜生徒に答えさせる＞というのは、米国ミュージシャンのクリニックではとてもよくあることで、先に解答（解答があるとすればですが）を言うのでなく、生徒に考えさせる、というスタンスですね。そして、いずれにせよ、ジャズの質問には＜正解・誤答＞は特にないですから。

　その後、丁寧に＜枯葉＞の歌詞の解釈について、説明。

　＜歌詞は具体的だから、とても解釈の助けになりますよね。では、歌詞がないinstrumentalの時はどうでしょう。少なくともスタンダードソングに関しては、その曲の歌詞がどんなFeelingを伝えようとしているのか、楽器奏者にも知っていて欲しいと思います。でも、もともと歌詞のない曲を演奏するときでも、演奏する前に、”自分は、この曲を通して、こういう感情を主張したい、伝えたい”というイメージは確実に持っていてください＞

　そして、生徒たちをステージに呼んで、リズムセクションにはBb Bluesを演奏させます。そして、フロント楽器の学生には、＜これからあなたは”anger・怒り”を表す演奏をして＞と要求。学生さんは怒りを最大限表現します。

　次の生徒には、＜ちょっとこっそり私にあなたがこれから何を伝えるか教えて＞と言ってから、演奏させました。演奏後、＜さあ、彼女は何を伝えようとしていたでしょう？＞と聞くと、ある受講生さんが、＜緊張？nervous？＞と発言して、見事それは正解！

　次は、受講生に＜何かお題を頂戴＞と言って、ある受講生さんが、＜confuse！困惑！＞と言ったところ、次の生徒には、それを楽器で表現させる、といった具合でした。

　自分が今日、曲を通して、聴衆に伝えたい感情は何か。それをある程度イメージしてから、演奏に臨むことで、より自分の主張が明確に伝わる。もちろん歌詞は具体的に助けになるが、歌詞がない音楽でも、そこは全く同一です。そして、表現はある程度大袈裟目にしないと、他人には伝わりませんよ！Don't Be Shy! という彼女の講義はとても勉強になりました。

　そして最後に。Shenel Johnsは、最高に素晴らしいvocalistです！！

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　26日は、守屋純子TRIO@池袋Independence！！こちらもよろしくお願いいたします。

　また、次回の守屋オーケストラ公演は9/7＠六本木Satin Dollです。季節柄、今年生誕125周年の、G.Gershwinの名曲・SummertimeをYoutubeにあげました。