昨日、7月に行われる勃ち技最強格闘技団体K-1の対戦カード発表があり、注目の野杁正明の対戦相手はアマンシオ・パラスキフ(Amansio Paraschiv)でした。
その影響か過去にほんの少しパラスキフについて触れているページのアクセスが昨日は増えていました。

 

 

■K1公式 野杁&菅原の対戦カード発表会見





K1公式によるとパラスキフのキック戦績は43勝11敗1分(19KO)。
ボクシングでも4勝0敗という報道&英語Wikiになってますが、今年5月にまた試合をしたらしく、BOXRECによるとボクシング戦績は5勝0敗になっています(画像下段右端がその大会のパラスキフ)。

BOXRECによるパラスキフのレーティングはミドル級世界390位。
ボクシングでの対戦相手は・・

0勝1敗
1勝16敗3分
17勝37敗3分
8勝24敗1分
1勝4敗
となっており、対戦相手のほとんどがある意味で職人のような戦績となっていました(笑)




昨年はK1にも参戦したメレティス・カコウバヴァス(和島と対戦)と同じトーナメントに出場するという告知があったけど、結局メレティスさんは出場しませんでした。
この大会の出場者は・・

●和島に負けたメレティスさん
●野杁と戦うアマンシオ・パラスキフ
●ピケオーに勝ったセメノフと5月に戦って勝ったジョーラ・アコピヤン
●2020年にサグデンと対戦予定だったナフィ・ビィラロフスキー


この中のパラスキフ、アコピヤンに勝っているのが今年GLORYに参戦して負けたジョナサン・マエゾ(Jonathan Mayezo)。
さらにこれらの選手と勝ったり負けたりのマムカ・ウスビヤンが6月10日にジャマール・ユスポフ(ONE戦士)に負けたらしく、次にアコピヤンと戦うアレクセイ・ユリアノフ(サグデンとも対戦)もGLORY落ちした後にこれらの選手と絡んでいる


となると、この70キロというのはやはりONEトップ勢が1軍、ONEトップ以外&GLORYが1.5~2軍とグループ分けしていいと思う。
その1.5~2軍に入れるかどうかなのがメレティスさん、パラスキフ、セメノフ、アコピヤン、ウスビヤンといった選手という風に考えるのが自然であり、契約を考えたらこれらの選手がK1に呼べる限界なんじゃないだろうか。そう考えるとK1は呼べる範囲で最大限努力して選手を招聘していると言えるのかもしれません。



■K1公式 Twitterより

前の試合で元K1MAX戦士&元ONE戦士でもあるジャバル・アスケロフを瞬殺した野杁さん。
しかし、アスケロフは近年オーストラリアに拠点を移して微妙な選手としか戦っていなかった事、37歳と比較的高齢であった事を考えると、アスケロフよりはパラスキフ戦の方が面白くなりそう。

KO負けは2017年のアーメン・ペトロシアン戦以降は無いっぽいので、圧倒して1~2RでKOできるならアスケロフ戦と合わせて野杁幻想が復活する可能性アリ。
逆に以前と同じようにvs外国人はいつもの判定パターンとなると、この70キロ(今回は69.5Kg)での野杁はその他大勢の1人でしかないという声も出てくるでしょう




■パラスキフの年度別戦績
2022年 3勝0敗
2021年 3勝1敗
2020年 1勝1敗
2019年 2勝2敗
2018年 6勝1敗

ペトロシアン兄弟に負けているのは共に2017年。
現在のONE70キロのトップ5といっていいタイフン・オズカンに負けているのが2018年と。ただ、オズカンはパラスキフ戦の次の試合で1つ階級上の現GLORY王者のエンディ・セメリア(エンディ・セメレー)に勝っている事を考えたら、そこまで評価の落ちる負けではないと思う。
そのオズカンがポンポン負けてるONE70キロが凄いって事になるんだろうけども・・。



パラスキフが勝ってきた選手

●2017年にK1で日菜太に負けたセルジオ・サンチェス(2022年)

●イリアス・ブライドやサモ・ペティに負けているZahid Zairov(2021年)

●エンフュージョン3勝4敗のLofogo Sarour(2021年) ※当初はドローから変更

●サモ・ペティに勝って以降は2勝10敗のクリスチャン・バヤ(2021年)

●過去にGLORY1勝2敗のモハメド・エルミール(2020年)

●旧K1MAXにも出たサロ又はロザリオ・プレスティ(2019年)

●2022年にA・ペトロシアンに勝ったCristian Milea(2019年) ※2戦2勝

●ムエタイでリアム・ハリソンに負けているIvan Naccari(2017年)

●木村ミノルにKO負けしているジョーダン・バルディノッチさん(2017年)

●旧K1MAX時代からの選手であるクリス・ナギンビ(2016年) ※1勝1敗

●城戸に負けたルーク・ウィーランに負けたGiannis Skordilis(2015年)

●過去にムスタファ・ハイダをKOしているリカルド・レッカ(2014年)



パラスキフが負けてしまった選手
●セメリア、リスコ、スーパーボンに負けているノルディン・ベン・モー(2021年)

●GLORY0勝1敗でアコピヤンに勝っているジョナサン・マエゾ(2020年)

●A・ペトロシアンに勝ってるけどイリアス・ブライドに負けているEdye Ruiz(2019年)

●ENFUSION王者でONEでも活躍するタイフン・オズカン(2018年)

●ISKA世界王者アーメン又はアルメン・ペトロシアン(2017年)

●K1MAX&ONE&ISKA世界王者ジョルジオ・ペトロシアン(2017年)



こうしてまとめるとわかりやすく1~1.5軍、たまに2軍にも負けていて、2~2.5軍には高確率で勝っているという感じの戦績でしょうか。
コイツに勝ってるから凄い!!ってのが無いっすね。でも過去にトップ選手と絡んでいるので、中国が主戦場でよくわからない選手としか戦って無かった外国人よりは結果が気になる試合だと思います。


 

■パラスキフvsG・ペトロシアン戦(2017年)
 

 

 

■ノルディン・ベン・モー戦(2021年11月)

ノルディン・ベン・モーってすんごい久しぶりに名前を見た気がすると思ったら、最近のGLORYにも出てるんですね。

 

■オズカンvsパラスキフ戦(2018年)


そして全K1ファンが注目しているパラスキフの代読コメントですが・・




K1参戦が決まって、最高のチャンスが来たと思っている。
必ずこのチャンスを自分の物にする。
野杁はとても強く最高の選手だと思うが、リングの中が戦場に変わるような激しい試合をして勝つ。



という内容でした。
●●は最高の選手だと思うが、●●は世界トップだが、激しい試合、タフな試合、忘れられない試合など、よくあるパターンの2つが確認できました。
残念ながらK1という世界最高の団体、憧れのリング、夢の舞台というコメントは今回無かったですね


見どころは野杁がパラスキフを圧倒できるかどうかという点だと思いました。