キックボクシング最高権威(フジテレビ認定)のISKA。
昨年は那須川天心VSブランコのタイトルマッチが生中継されていました。
今年もISKA王者であるウクライナ人と那須川天心の試合が予定され、その後も現王者・皇治VS天心の試合がテレビ放送されていました


そし新生K-1史上初の3階級制覇王者である武尊も・・・





ISKA×K-1のダブルタイトルマッチへ挑む予定でしたね(コロナでボツ)


このキックボクシングの話題で欠かせない存在といえるISKAという団体。
これまでも何度か取り上げてきましたが、こういったキックボクシングのタイトルに対する認識というのは、格闘技に詳しいかどうかのリトマス紙のような存在になっていると言えます。
というのも多くの格闘技ファンは格闘技団体とタイトル認定団体の区別がついてません

こういったタイトルというのは歴史が権威を生み、権威に人=選手が集う物です。
選手が集う事で競争を生み、その競争で技術レベルが向上していく・・という至ってシンプルな仕組み。
ピラミッドの頂点が高ければ高いほど登りつめるのは大変でしょうけど、その厳しい競争を勝ち抜いた選手=本当に強い奴と言える


しかし格闘技界というのは自分らの団体でベルトを作り、おまけにタイトル認定団体のベルトにも手を出したり・・と、どこもかしこも王者&ランカーだらけという現実があります。
多すぎるタイトルに対して選手が少ないため、まともに防衛戦が行われないタイトルだらけになってしまっている。
が、王者だから凄いに決まってる!というニワカファンが大半を占めるため、高いピラミッドを1つ作るより、低いピラミッドをたくさん用意して王者を量産した方が商売としては美味しいのが現実ですよね・・・(笑)

認定団体の商売は認定料なわけですが、それは以前書いたので省略真顔真顔


これはいわばチャンピオン商法と言えるでしょう。
チャンピオン=凄い=チャンピオンを増やす=凄い凄いというニワカ信者を増やしていくやり方。
ボクシングでもマイナータイトルといわれるインチキ世界王者が存在しているわけですが、JBCはそれを認可していません。
近年までIBFやWBOのタイトルを日本が認可していなかった理由も、チャンピオンの価値を守るためという物でした。
王者が増える=王者1人1人の価値が落ちるというシンプルな理由です




しかしそういったJBCのようなルールを整備するコミッションが格闘技界には存在しないため、このような実態のないマイナータイトルでさえ【ボクシング世界王者】と全国放送で紹介してしまうのが現実。
以前も書きましたが、この画像の世界王座は1勝5敗のボクサーと世界戦(笑)をしてGETしたタイトルです。
ありえね~滝汗滝汗

仮に日本格闘技の選手が自由にボクシングもやれたとしたら、わけのわからない雑魚を相手にマイナータイトルをGET→ボクシングでも世界王者で二刀流!!なんていう、悪夢のような光景が生まれてしまうかもしれません。
結果として、詳しくない人たちからは真の世界王者と偽世界王者の区別がまったくつかないようになってしまいます。

・真の世界王者→ボクシングしかできない奴というイメージ
・格闘家で偽ボクシング王者→二刀流の凄い奴というイメージ

そして偽世界王者がYouTubeでアホを騙して真の世界王者よりも有名&稼ぐ・・・なんてなったら、もはやボクシングの権威というのは地に落ちてしまうでしょう。
いや、もうそうなってるか(笑)


おさらいが長くなりました。
まあこのタイトルというのは歴史が重要ですが、キック界というのは次から次へとワールドなんちゃらとか、最強トーナメントとか王者を量産する世界。
サッカーW杯
オリンピック
読売巨人軍第〇〇代 4番
みたいな途切れず積み上げた歴史がありません

タイのムエタイやWBCムエタイなどはまた違うでしょうけど





堅苦しい事は言わず、キン肉マンの超人オリンピックと同じノリで見るのが一番ですけどね(笑)






そんな中、キック最高権威を誇るISKA
2020年最後に王者をチェックする事で、来年日本へ来るかもしれない外国人の予測や、最高権威のタイトルがどれだけ稼働しているのか!?というのを見てみましょうチョキチョキチョキ


 

世界、地域大陸、欧州王者が全て灰色の文字なので、失効による空位になっていると解釈していいんですかね


・ フルコンタクト
世界王者にMathieu Damiano(フランス)という35歳。
2016年6月を最後に4年半防衛戦無しのようです。
YouTubeで動画は4本ヒットするんですが、全て6~10年前って、こいつ現役なのか?
インスタグラムをちょっと見た限りでは空手道場やってるオッサンにしか見えないんだが・・・(笑)




世界戦の相手は海外サイトによるとフォロワー8人のLuigi Vaccarellaという選手だったそうです。
いきなり謎の世界王者からのスタートですね(笑)


・ フリースタイル
こちらも全て空位になってます


・ ムエタイルール



世界王者は那須川天心と戦う予定だったアンドレイ・メゼンツェフ。
先日ONEに出場していたジクレーブにムエタイの大会で負けている選手です。
王座を獲得した際の対戦相手は天心や志朗とも対戦したライアン・シェーハン


・ K-1ルール



世界王者はK1で武居にKO負けしているアクラム・ハミディ。
王座獲得の相手は同じく武居に負けているサンドロ・マーティンのようです


この階級は5つの世界王座のうち、埋まっているのが3個。
他は10個のタイトルで埋まっているのは1つしかありません。
なのでこのフライ級から来年の日本キックへ関わってくるであろう未知の選手は確認できないといっていいでしょう。
公式を見る限りでは2020年のタイトル戦は0試合



■55キロ部門

世界王者は那須川天心、マーティン・ブランコ、小笠原瑛作の3名。
ムエタイルールの欧州王者はライアン・シェーハンです。
他は空位だったり灰色の文字になってる王座に志朗や、武尊に負けたプリリップなどがいます

このバンタム級も未知の強豪は確認できず、さらに2019~2020年の2年間タイトル戦は0試合となっています


■57キロ部門




●オリエンタルルールの世界王者はフランク・グロス

久保賢司、ハメッシュ、小笠原瑛作に負けていて、ブランコ、トッツ、サンベルババヤン、カリシスなどのK1&RISE外人には勝っているフランス人。
日本に馴染みがありすぎて再度呼ばれる可能性は無いでしょう




●フルコンタクト王者はjerome ardissone

RISE外人であるイグナシオに負けて、RISE世界ベスト8のローマさんには勝っている選手なようです。
この人の3代前の世界王者がK1で卜部弘嵩と1勝1敗のヨハネス・ウルフ。
2戦目で金的を何度も受けたウルフはフェアじゃないと答えている‥(笑)


 

 

 


同じフルコンタクトのインターコンチネンタル王者は芦澤にKO負けしているシルビュー・ヴィテズ。
欧州王者はRIZINでの天心戦で、すったもんだの逃亡劇が話題になったアメッド・フェラージさんです





●フリースタイル王者は那須川天心

RIZINで放送。
急遽代役で決まった階級下のブランコとの試合で王座を獲得している




●ムエタイ世界王者はCarlos Coello 


K1外人でもあり、現在はONEムエタイランカーのマムーディに負けているスキンヘッドが世界王者

ムエタイ欧州王者がK1外人のサンドロ・マーティンに勝っているDylan BURKE。
UK FIGHT SCENEというサイトのK1ランキング11位にもランクインしている




●K1ルール王者はヤニス・グセフ

一時RIZINで天心の対戦候補となってましたが、決まったのはグセフに負けているフェラージでした。
王座を獲得した相手はRISE外人でもあるタリック・トッツ。
前王者がK1外人で小澤に負けたジョシュ・トナーです。
しかしISKAでも2017年を最後に試合をした形跡はなく、他のデータも無いのでグセフは実質引退しているのかもしれません。
なんでそんな奴がずっと世界王者なんだよって話ですが(笑)

他のK1ルールの地域&欧州王者はK1で武居に負けたアントニオ・オルデンやお馴染みのジョージ・バレラ(ホルヘ)

このフェザー級で2020年に行われたタイトル戦は2月の2試合となっています。
ほとんどがやはり日本の格闘技界に狩りつくされていますね・・・



■59キロ部門



●オリエンタルルールの世界王者はミゲール・マルティネス


 

 

RISEで原口と戦って25秒でKO負けした男が世界王者です。
同ルールのインターコンチネンタル王者が皇治に負けたヤン・サイコ。
欧州王者はK-1の大和哲也に負けたケビン・ロスに負けているMatteo Taccini




●フルコンタクト王者はJonathan Pastorino

2020年2月にヤン・サイコに勝って世界王者になっているようだ。
他は空位になっている


●フリースタイル王座は空位(前王者は武尊と戦ったウィーラン)

インターコンチネンタル王者は武尊と対戦が噂されたルカ・グルソビンに負けているDimitri Silalak。




●ムエタイ世界王者はジョナサン・ハガティ

ここで日本だけではなくONEで活躍する外人がやっと登場しました。
先日、内藤大樹から2度ダウンを奪って完勝しています




欧州王者はReece Thomson。
典型的な欧州ムエタイ戦士といった戦い方の選手ですね




●K1ルール世界王者は皇治に負けたヤン・サイコ

ダメじゃん。
欧州王者がRocco de la Rosaとかいう無名です


2020年に行われたタイトル戦は1試合
ここも既に日本で負けている外人が中心なので未知の強豪ちょっと見当たらないですね


■61キロ部門





●オリエンタルルール世界王者がアダム・ブアフフさん

武尊とK1史上初のダブルタイトル戦を行うはずだった英雄。
王座獲得の相手はボクシング0勝10敗のジョナサン・ファビアン


●フルコンタクトルールは空位
●フリースタイルルールはモハメド・カバルとかいう無名が世界王者

●ムエタイ世界王座は空位
 

 



●K1ルール王者は皇治

王座獲得の相手は過去にK1で0勝1敗のモハメド・ブルーフ。
同ルールの前王者が卜部功也


2020年のタイトル戦は無し。


以上、ISKA軽量級王者でした
こうしてみてもK1とRISEでどっちが上なんて事はなく、そして世界の未知の強豪なんてのも中々見当たらないという、これまでしつこく書いてきたことを更に裏付ける結果となりました。
しかしタイトル戦だけでなく、日本でISKA国際ムエタイ戦というのも行われているようなんですが、これはどういう位置づけなのか気になります


WBCムエタイのランキングを見ても、タイ人以外はもう日本に来てる外人が多いです。
コロナの影響が弱くなって外国人が解禁されたとしても、やはりワクワクするような軽量級外人は狩り尽くされた今では見つかりづらいでしょうね真顔真顔真顔