大みそか、那須川天心とキック頂上対決として行われた試合。
結果は天心の圧倒的な1RKO勝ちでした


この結果を受け・・・(というわけではないけど)




今までの苦しみも悔しさも全部意味のある物に変えて
全部ひっくり返す



ビヨンドキックボクシング(注1)が認定する世界のパウンドフォーパウンドにしてK1ポエム級王者・武尊がSNSでこのような発信をした。
これは天心を倒して評価を覆すという意思表示と受け取っていいのではないだろうか。

注1・・・海外の武尊ファンが作ったランキング(過去記事に詳細アリ)


SNSやニュースサイト、動画サイトの反応を見てみよう







応援する声がある一方、やはり今回のKO劇を受け、武尊も天心に1RKOされるという格闘技あるあるな現象も巻き起こっています。
そして相変わらず具体的な選手名を挙げない【世界の強豪】というパワーワードが各所で飛び出してますね。
こんなファンが溢れるなんて他の格闘技や球技でも絶対ありえない話です(笑)






もちろん冷静な声もある。
天心武尊が実現するなら契約体重が変わるから結果は違うかもしれない
契約体重に関して天心陣営はかなりナーバスであり、絶妙ですからね。
そこは過去のマッチメイクを見ていればわかると思います




『こんな日本の小さな団体じゃなく海外で試合したらいいのに』


いやいや待ってくれよと(笑)
3万の観客、事前告知、テレビ生中継、大晦日に軽量級キックでメインやセミ。
ここまでしてくれるキック団体がRIZIN以外、世界のどこにあんのよ・・・(笑)






『海外に出て世界のRIZIN、世界の天心になるべき!』
という相変わらずな天心原理主義者に寄せられる冷静な声・・・(笑)

そもそもここ数日のニュースではRIZIN榊原社長、那須川天心が共にこの階級では相手が見つからないと言ってますからね(笑)
いたとしてもONEやK1のように契約があるわけで、それを含めたらほぼいないというのが現実でしょう


そんな感じで圧倒的なKO劇により、
那須川天心は55~56キロのボクシングキックで圧倒的に強いという事が証明されたわけですが、そもそもそれは4年前の時点で既に証明されていること
ではなぜこの試合で武尊とは別格という声がまた高まってるかを考えると、そこは武尊の村越戦の印象が凄く悪いのが大きい。
とはいえ、武尊VS村越は60キロなので、やはり怪我明けである武尊はあと1~2試合で追い足があるかを見たい。
それと60キロでの村越がどんなものなのか他の選手との対戦を見ないと判断するには早いと思う。
これで村越が60キロで武尊以外に全敗とかなったら笑うけど(笑)

相性を考えたら村越に苦戦する=天心にも苦戦で間違いないけど、そこが契約体重によってどうなるか。

結局は試合自体実現しないと思いますが、するとしたら試合前にそこは譲らんぞバトルが起きるかもしれない(笑)
武尊は天心に合わせて落とすのはOKで、天心は60キロまでOKと過去発言はありますが、お互いのバックがそこに納得すると思えないし





で、肝心のキック最強・江幡。
本当にボクシングキックでも最強クラスなのか!?という点を今さら考えてみたい

理由は江幡を倒したんだから武尊にも楽勝という謎の声があまりにも大きいので(笑)


だって、ボクシングでスーパーバンタムのTOP選手をKOできたからといって、スーパーフェザーのTOP選手にも楽勝!なんて言うヤツ絶対いねえもん。
競技の違いによる筋肉の付き方や選手層もあるけど、そこにまさに格闘技あるある
派手なKOや秒殺劇があると過大評価してしまうケースは多い。
相対的なモノなので、遅い奴と戦えば速く見えるし、弱い奴と戦えば強く見えるのは格闘技全般に共通する。
なので実力を計るには誰にどう勝ったかが真の実力を計るには一番良い


今回の56キロ契約・天心VS江幡でハッキリしたのは・・・

●非K1系王者の中で那須川天心は別格であるという事の再確認
●狩られた団体リストに新日本、ノックアウトが加わった
●55.9キロ契約のスアキム戦以来の56キロ契約だがその時よりフィジカルが強化されている
●VS天心有力候補だったボクシングのできる武居はフィジカル面で不利な可能性が高まった
●今年はボクサーとの練習で右のパンチの自信が深まった=唯一の弱点である至近距離での打ち合いに強くなった可能性がある
●三浦春馬は天心の10倍イケメンだった

こんなとこでしょうか




江幡は40勝2敗だよ?
天心は別格すぎる



この方は江幡に詳しいんでしょうか




と思ったらキック有りならメイウェザーにも楽勝という典型的な天心キッズだった(笑)

面白い言い争いだなと見てたんですが・・・




天心キッズ
「キックルールならメイウェザーはRISE下位ランカーにも負ける



彼には可哀想な現実ですが、天心と同じRISEフェザー級下位ランカーはメイウェザーより遥か格下の元ボクサーにRISEのリングで2人も1ラウンドKO負けしてるんですよね。
最近は時代が1周したのか、旧K1に挑んだたくさんの元ボクサーの結果を知らない人間が増えてるようで、ボクサーは前蹴りで完封できるという謎主張が至る所にあります。
現実は首相撲からの膝やローキックだったのに。
ナメクジには塩、ドラキュラにはニンニク、ボクサーにはローキック、これテストに出るから覚えておいてください(笑)


とまあ、こういうアホな天心キッズが戦績だけで持ち上げてるケースが多々見られる。
前から江幡をチェックしていた層は江幡は強い、江幡なら善戦するという声も多かった。
一方、江幡なんかまったく知らねえ~と言ってた層は、動きが遅いから弱いと断定している声が多くあり、皮肉な事に結果としてそれが正解という事になってしまった。
単に天心が強すぎたとも言えますが(笑)


では戦績で強さを計れるか?・・・という点




戦績だけならローマさんだって62勝5敗なんだぜ(笑)


というわけで、江幡(55~56キロ)を倒したら武尊(60キロ)にも楽勝と言えるほど、江幡は凄い相手と戦ってきたのか?というのが気になったので調べてみた


まず江幡の戦績は・・・

●日本語wiki・・・39勝4敗3分
●英語wiki・・・41勝4敗3分1無効試合

●RIZIN放送・・・40勝2敗
●ノックアウト公式・・・40勝1敗3分
●イーファイト・・・38勝3敗3分

どれが正解なんだよ(笑)

ノックアウトとイーファイトは更新が追い付いて無くて、Wikiは間違いがあると見るのが正しいのか。
そもそも日本語wikiは天心戦が決まった時点では7年更新されてませんでした。
RIZINで放送された40勝2敗が正解っぽいですが、今年天心と戦ったマーティンとビアグタンの戦績は事前報道や海外放送の表記と違いました。
MMAで天心と戦った当時0勝3敗のオリージョに関しても




なぜかデビューとなってたり、RIZIN放送が100%正しいと言えないのも事実(笑)


以下の戦績もそういった情報を元にしてるので間違いがあるかもしれません。
偶然通りかかって気になった場合、コメントを下されば訂正&追記したいと思いやすグッグッ


■2019年 江幡塁の対戦相手

●小笠原瑛作(34勝6敗? 直近2勝3敗)
ワンデートーナメント2戦目。
江幡がダウンを奪い、29-28、30-28、30-26の3-0で判定勝ち。
小笠原は天心が戦ったワンチャローンに過去KO勝ちしている選手。
その当時はVS天心候補の1人でしたが、かなり失速した感あり。
2016年RISEで村越にKO負けしている
2016年内藤大樹からダウンを奪って判定勝ち

 



●大野貴志(26勝13敗1分、直近3勝1敗1分)
ワンデートーナメント1戦目。
江幡がダウンを奪い、29-27、28-28、29-28の2-0で判定勝ち。
身内に『大野より良い選手いるだろ』とよく言われてますと本人談(笑)
Twitterでは12月の試合でドローとなり、進退を考えますと投稿している。
2014年にRISEで村越に判定負けしている
 


というわけで江幡のキングオブノックアウト優勝は村越に負けた2人に勝って優勝という事になる滝汗滝汗


●アナージャック・シットゲーオプラユーン(45勝18敗2分)
49-47、49-47、50-46の3-0で判定勝ち。
元タイ南部2階級制覇王者とのこと。
この試合後に要請があれば天心と戦うと明言している


この対戦相手を見たら、江幡を倒したから武尊も秒殺!というには苦しいんじゃないだろうか(笑)
同時に間接的な絡みなど、やはり軽量級国内トップ戦線の選手(肘有りルール)であるというのも事実

 

■2018年 江幡塁の対戦相手

●サームエー・ベットムアンタラート
元タイ南部スーパーフライ級王者と56キロ契約で対戦。
対戦決定時、江幡はまだ映像を見てないと答えてるので有名ではないっぽい。
結果は江幡の3ラウンドKO勝ち




ムエタイは興味ないからよくわからんのですが、タイ南部王者が続いたので調べてみた。
この赤い部分がタイ南部。
色々な情報を見る限り、日本でいうと沖縄みたいな位置づけなんだろうか。
志朗によるとタイ77県のうち14県がタイ南部
ムエタイ選手は7割が東北部出身、次に多いのがこの南部とのことです。
何とも言えませんが最高実績がタイ南部王者(しかも元)というのはあまり凄くなさそうだ


●テープブリー・オー.デットポン
元ルンピニーフライ級2位と56キロ契約で対戦。
結果は江幡の2ラウンドKO勝ち


●小笠原瑛作
2019年にも対戦。
この試合時、江幡の戦績はイーファイトによると35勝3敗3分となっている。
劣勢から江幡の3ラウンド逆転KO勝ち。

これはノックアウトに興味がないファンでも動画でKOシーンは見た可能性が高い試合でした

 




●ユン・ドクジェ(56キロ契約)
RISEの鈴木真彦に1ラウンドKO負け、小笠原瑛作に判定負けしている韓国人。
江幡は49-48、49-48、49-48で判定勝ち。
イーファイトでは江幡が苦戦したと評価している


これで2018年の対戦相手は終わり。
どうでしょうか。
小笠原戦のKO勝ちは鮮烈ですが、しょうもない韓国人に苦戦してしまった事実と、よくわからんタイ人に2勝という結果に


2017年 江幡塁の対戦相手

●宮元啓介(32勝13敗7分 )
那須川天心にKO負け。
小笠原瑛作にKO負け。

49-48、49-49、50-48の2-0で江幡の判定勝ち。
イーファイトでは江幡が大苦戦と評価している

 




●ヨードヤーンガーム・デットラット(56キロ契約)

ラジャの元バンタム級2位。

江幡の2ラウンドKO勝ち(ローキック)


この2試合が江幡の2017年でした。
どうでしょうか。
宮元に苦戦というのは天心と宮元の試合を見ているとちょっとなあ・・・と思ってしまうんじゃないだろうか


2016年 江幡塁の対戦相手

●セーンピチット・STDトランスポート
タイで負けている相手。
日本で再戦して江幡の4ラウンドKO勝ち(ローキック)

●ペットクラビー・ペットプームムエタイ(61勝22敗4分 56キロ契約)

元プーケットスタジアム王者。
江幡の3ラウンドKO勝ち(ローキック)
プーケットは人口約37万の県でスタジアムは2つあるようです。
志朗によるとタイ全土にスタジアムは100はあるのではないかとのこと。
となると元プーケット王者は元青森王者とかそんなもんだろうか(笑)

セーンピチット・STDトランスポート
上に書いた選手との1戦目。
タイで判定負け。
江幡は戦績がサイトによって天心戦を抜くと1~3敗になってますが、K1甲子園やこのタイ現地の試合を含むかどうかでわかれてるのかもしれない

●グライペット・ポータワッチャイ(56.5キロ契約)
元ラジャスーパーバンタム9位。
49-48、49-49、49-47の2-0で江幡の判定勝ち。
新日本でこの判定は結構苦しい試合だったのかもしれない


これで2016年は終わりです。
新日本キックボクシング、元ランカー、タイ人、ローキックでKOって・・・




まんまポックリ和尚じゃねえか(笑)


もういいかな。
やっぱりK1MAX時代に参戦した新日本キックで実績のある武田幸三、松本哉朗とマッチメイクの方向性も同じかなと感じた


●武田(ラジャ、新日王者)→最後の大物、魔裟斗と頂上対決としてK1に参戦して4勝9敗

●松本(新日王者)→プロ18戦15勝無敗でK1に参戦して2戦2K0負け

●我龍(新日王者)→K1MAX史上最短の8秒KO負け記録を樹立
●江幡→最後の大物、那須川天心と頂上対決として対戦し1ラウンドKO負け


うーん

やはり歴史は繰り返されていた・・・・完(笑)