痛くも痒くもない骨密度の検査を受ける
この病院は左大腿骨と腰椎をスキャンして検査している
いつも冷静沈着な医師が
診察室にやってきて
検査結果を教えてくれる
「大腿骨は上がったけれど
腰椎は下がっているね。。。」
前回は両方77%だった
自信はなかったが、やはり腰椎は下がっていた

これからも上がったり下がったりしながら
結果的にグリーンゾーンに上げて行きたいと思うから
今回の結果の大腿骨が上がっている事を考えたら
悪くはないし
今後の治療に期待はできるよ」
と言ってくれる
医師に治療が期待できると言われる事が
どれだけ心強いだろうか
思いがけず泣きそうになったが
そこはぐっとこらえて
「今回は全く自信がなかったから、腰の方は残念だったけれど、大腿骨の方は上がっていて嬉しいです」
というと
「そうなの?うん、大丈夫。上がったり下がったりしながら結果的に上がって行けば良いことだから」
と真っ直ぐ自分の顔を見て
優しく言ってくれる
この医師は冷静沈着で
いつも割と無表情だが
それが一部の患者には無愛想だとか
感じが悪いとか言われているらしいが
自分はそう思わない
確かに滅多に笑わないが
検査の結果が良かった時は一緒に喜んでくれるし
ガンの術後の骨密度の相談に言ったときも
教授の話しをした時に
「あぁ、◯◯教授が言いそうな言葉だ。骨密度についてはうちで診るから大学病院に言っておいてね」
と可笑しそうに笑っていた
雪の時期は誰よりも早く来て除雪しているらしいし
自分が全面的に信頼している医師の一人だ
無愛想なくらいが丁度いい
日々のあれこれでいっぱいの中
良くもあり悪くもありの検査の結果に
「今後の治療に期待できる」
信頼している医師からのこの言葉に
張り詰めていた気持ちが緩んでしまった
スーパーに買い物に寄り
たいしたお腹は減っていないけれど
食べないと体重も減るし
骨密度も下がってしまうと思い
店内のパン屋さんで
美味しそうな惣菜パンを買い
ラジオを聴きながら食べていると
涙がツーっと流れてくる
入院したあと施設に入っている伯父さんの事で
奔走している従姉妹から連絡が入り
「焼きそば弁当食べたよ〜
忙しくしてて、お昼何食べようって思った時の焼きそば弁当
美味しかったし、すごくありがたかった」
と言ってくれる
食べても食べても体重が減っていくとも言っていた
それだけ忙しく動き回っているのだが
自分の通常の生活+親の介護は
こっちが死にそうになるという言葉は嘘ではない
大変な思いをしているのは自分だけではない
皆それぞれ大変な思いをして日々過ごしているのだと思う