夕食を終え
シャワーでも浴びようかと下へ行ったら
台所に色々なものが広がっていて
びっくりした
その中に母親がいる
泥棒でも入ったのかと思うくらいの広がり方だった
とりあえず何があったのだろう
どうやら炊飯器の予約のスイッチが上手く入らなかったらしい
炊飯器を見たらエラーになっていたので
電源を抜いてやり直してみよう
母はなぜかあちこち触って訳がわからなくなっていて説明書も出しているのだけれど
とにかくあちこちのスイッチを押すから
出来るものも出来なくなっていた
「落ち着いて最初からやったら出来ると思うよ
いつも通りボタンを押して」
と伝えるが
母親はいつもどうやって予約をしているかわからなくなっていた
そんなことはいつものことなので
壁に【予約の仕方】というのを書いて貼ってある
その通りの手順で押せば良いだけなのだが
母親は
「おかしいんだ」
とそればかり言いパニクっている
いや、おかしいのはジャーではなくて貴女の方だと思うよ。。。。と思うが口には出さず
壁に貼ってあるメモを指差して
この通り押してみてと伝え
母親と一緒にジャーの予約のスイッチを入れると
難なく出来たのだった
母親は
なぜか圧力鍋と懸賞で当たったレンジでご飯が作れるというやつを取り出して台所中に広げていて
それらを一切使ったことがないのになぜ出したのか
ジャーの不調を調べているのに
なぜそれらを出しているのか
しかもそれらではご飯は少ししか炊けないのであまり意味はない
想像するに
ご飯を炊かなきゃいけない、という気持ちが
圧力鍋を出したり
レンジでご飯が炊けるというモノを取り出したんだと思うけれど
なぜジャーの説明書を出しているのに
それと同時に別のものを広げているのかが意味がわからない
あっちもこっちも中途半端で
ただモノを広げているだけだ
認知に片足を突っ込んでいることの証明だなとつくづく思った
いや、腰辺りまで浸かっているかもしれない
その後自分はシャワーを浴びようと洗面所で色々やっていたら
台所の電気がずっとついたままだということに気づき
「消していいかい」と聞いた
母親はどうやら2階から娘の声がしていると思ったらしく
2階を見ていたらしい
茶の間にいた父親が
「pinocoは台所だぞ」と言ってくれたが
母親の頭の回線がちょっと外れている感じの
出来事に
なんだか疲れてしまった
ボケるのは仕方ないが
危ない事にならなければ良いなと思う

