形成外科の診察の日②──2023.10.4 | pinocoのブログ

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巨大子宮筋腫、乳がんetc·····
何があっても自分らしく生きる七転び八起きの精神でユーモアを忘れず生きています。

形成の診察に呼ばれた



約3ヶ月ぶりの形成外科の診察だ



部屋に入ると

真ん中に教授がでーんと座り


後ろに医師二人と看護師二人が立っている


今日は学生達はいない




乳がんの検査の一年目をクリアーしたので

乳房再建が出来るのだが


胸がない状態でもう一年過ごしている




人はどんな状況でも慣れるもので

胸がない事に慣れてしまった


いや、着替える時に鏡に映る自分の胸が無いことに驚く事がしばしばあるので


正しくは

『胸が無いことを忘れている』

と、いった方がいい



時々感じる痛みや痒みも

あぁ、手術したんだな····と思い出す要因のひとつだ




話を戻そう



再建手術の条件だが

乳房を取った時にセンチネルリンパ節への転移が無ければそのまま同時に出来た



自分のガンの性質から

医師達と自分を含めた誰もが

同時再建が出来ると思っていたが


大人しいハズのガンはセンチネルリンパに転移していたので同時再建は出来なかった



次に再建が出来るチャンスは手術から一年後


ガンの再発転移が無いことを確認してからという事になった





そして

一年が過ぎ

無事に再発転移が無いことを確認出来た



ようやく乳房再建のスタートラインに立てたのだが


人は慣れる生き物で.....先ほどの話しにまた戻ってしまう·······



そして、喉元過ぎれば······



もう再建したいという気持ちの度合いはとても低くなってしまった




そんな自分の気持ちを大事に抱えて

形成外科の診察室に入った




教授『ガンは落ち着いているみたいだね

(再建)どうする?』



自分『迷いの中に入りこんでしまっています』



教授『選択肢が有りすぎるし、いつやっても良い手術だからね······』




乳房再建手術は病気を治す手術ではない

病気で失った乳房を新たに創る手術だ



やるのもやらないのも勝手だし

術式も選択肢がいくつかある




手術自体をするしないのところから決められなくなっていることを正直に伝えた



形成外科の教授は

それを聞いて機嫌が悪くなることもなく


自分の皮膚の弱さや

筋肉の薄さ、傷の治りにくさ等

色々一緒に考えてくれている



背中を押してくれる何かが無いと決定出来ない状態になっていることを伝えると


教授は


『術式の提案を色々言ってしまったから迷わせてしまったかもね。傷が治りにくい体質や色々トータルで考えるとね、Pinocoさんはねまずはエキスパンダーを入れて、インプラントを入れるのが良いと思うんだよね』


おぉ、、、



教授のその力強い後押しの言葉が嬉しい


そして、他の病院から来ている乳房再建の専門の女医と二人でゆっくり話したら良いかもと言ってくれた



おぉ、、、教授、ナイスな発言だ

今日はなんて良いことを言ってくれるのだ



教授の事は信頼しているけれど

正直、外から来ている専門の女医とゆっくり話しをしたいと思っていた



タイミングをみて外来の受付で言おうか、もしくはその女医がいる個人病院へ行こうかと考えていたのだ





そんな自分の気持ちを察したのか教授からそう言ってくれて女医とゆっくり話せる時間を持つ事が出来た



ところで、その前に

いつもの様に上半身の写真をパシャパシャと撮る撮影会が行われた


正面、右45度、右90度、左45度、左90度


ポラロイドカメラで教授がパシャパシャと撮っていく


まるでグラビア撮影のようだといつも思うが

こんな事ももうすっかり慣れてしまった


撮影が始まる前に看護師が気を使ってバスタオルをかけてくれるのだが

それが中途半端な隠し方だ


写真を撮る時には裸になるのに


もう隠す方が恥ずかしい気持ちになるので

隠さなくて良いですよとタオルを返し


グラビア撮影が始まった








大学病院の外から来ている乳房再建の専門の女医とその後ゆっくり話をする事が出来た



その女医も自分とゆっくり話がしたかったと言ってくれ


教授がふたりでゆっくり......と振ってくれたからホッとしたとも言っていて、二人で笑い合った



乳房再建の術式は教授の言葉と女医と話しをして自分の中で決心がついた


当初の予定通り

インプラントの二次再建にする事にした


①エキスパンダーを胸筋の下に入れる

②その後インプラントを入れる



時期が問題だが


家の事が.....というよりは

仕事の事だ



仕事の為に生きている訳ではないが


病気を治す手術なら躊躇わずに休むのだが

再建手術は自分の都合の良いタイミングで良いのだ

なのでわざわざこの忙しい時期に手術を受けるという選択をする事もない



出来るだけ良いタイミングで手術を受けたいと思っている



必ず良いタイミングはあると思う


不思議だけれど

全てにおいてそういうものなのだ