大きすぎるショックは
人を現実から遠ざける
突然の乳ガンの発覚に
何がなんだかわからなくなった
気持ちの整理がつかなくて
ただ
流れる時間の中にいた
まるで
ゼリーの中に閉じ込められているみたいな感覚で
いや
自らゼリーの中に潜っていったのだろう
自分の事なのに
遠い世界の出来事を眺めているかのようだった
ガンを受け入れるまでプロセスは
マニュアル通りにいくはずもなく
そよそよ吹く風や
さらさら流れる川の水や
きらきらと瞬く星みたいに
自然の中の『ゆらぎ』と同じ
自分の気持ちだって
波がある
こんな日に雨が降ってくれると落ち着くのに
絶望的に
晴れている
昨日くらいから
他人事だったガンが
現実として自分の前に現れた感じで
それは自分にとって重すぎる現実で
ストレートにいうと
落ち込んでいる
そう、ただただ落ち込んでいるのだ
そんな時もある
飄々と過ごしているように見える自分が
落ち込んでいるなんて
まわりは気づかないんだろうけれど
そう思うと可笑しいけれど
それはそれで良いことなのかもしれない
無理に気持ちをあげる事はない
落ち込んでいる自分も大切な自分だから
落ち込んでいるなと
受け入れるしかない
その気持ちが立ち去るまで
決して騒がずに
静かに流れるままにいれば良い
穏やかな一日を