春の雪が静かに降る旭川駅
雪を降らせている空に、月がみえる
この一週間を一言で言うと『必死』だった
いつ寝てるのだか、いつご飯を食べているのか、何をしているのだかわからないような状態だった
色々なことが重なった
この一週間僕も札幌へ行ったり、通院時に笑える事件もあったが、その事は追々ここに残していくことにする
一番の大事件────
ちょうど一週間前
セキセイインコの『ぴの』さんが危篤状態になった
自分の母親のカテーテル手術の説明があった
日でもあった
──────
先週の金曜日の朝、循環器科に寄ろうかと思っていたが、なんとなく『ぴの』さんのことが気がかりで家に戻った
朝は元気に鳴いていたが、お尻に糞がついていたことと、なんとなくいつもと違っていた様子が気になっていた
家に戻ったら、普通じゃないぴのさんがいた
すぐに大きな声でぴのの名前を呼ぶと、目を開けた
まだ死んではいない
だが、立つこともできないでいる
一目で死にそうなのがわかる
必死にぴのの蘇生をした
冷たくなりかけているぴのに息を吹きかけ、名前を呼びかけ続けた
発見したときよりは意識は戻ったが、危険な状態であることは確かだった
動物病院へ連れて行くか、購入した店へ連れて行くか、このニ択だったが、この状態で小鳥を診れる獣医を探す時間はない
購入したお店へ電話し、すぐ連れて行った
「9割ダメだな・・・・」
と、お店の主人に言われたが、不思議と大丈夫な気がしてた
大丈夫な気はしてても、小鳥のプロがそう言うのだ、気が気じゃなかった
トリミングに来ていたおじさんが、死にかけているぴのの様子をみているのに、自分の鳥を見て、と呑気に言ってきたりしたことがきつかったが、そのおじさんは全く悪くなはい。
死にかけているぴのから目を離さないように、おじさんのインコを見せてもらうと、ぴのと同じアルビノ種だった。
かなりきつかったが、「可愛いですね・・・」とかなんとか言えたと思うが、はっきりいって、それどころではない
ぴのがこうなった原因は寒さによって食事がとれていなかったためだった
もう挿し餌も終わって、自分で食べるようになっていたし、アクロバットみたいに飛び回って元気いっぱいだったので、安心していた
はっきり言って、自分の知識不足であった
それがわかると余計切なくなったが
そんな気持ちはどうでもいい
ただ、ぴのに死なないでと、一割の可能性を祈るしかなかった
体重は25グラムに落ちていた
店主が栄養剤をぴのの口に入れて飲ませる
「食べさせてみるか・・・それでダメになるかもしれないな・・・」
と、呟いたのが聞こえたが、そうするしかなかったのだろう
あわ玉にパウダー栄養剤と液体の栄養剤を混ぜて挿し餌の水分部分をスプーンで飲ませると、がつがつと食し始める
その瞬間、店主の顔に笑みが広がり
「これだったら大丈夫だ」
と声が漏れた
がつがつと餌を口にするぴのを見て、張り詰めていた気持ちが緩み、涙があふれた
母親の手術の説明を受ける先生との約束の時間になっていたので、家に戻り、母親を乗せて、少し迷っだけれど、ぴのを連れたまま、病院へ向かうことにした
夕方近くまでかかった
ふらふらだった
あれから一週間、ぴののゲージはぱっきんや、保温シート、タオルケット、毛布で覆い、まるでかまくらのようになっている
電気ストーブも設置した
ぴのの購入時に、小鳥のヒーターも買ってつけていたのだが、家が寒すぎてそれでは事足りなかったのだ
ぴのは挿し餌を食べてはジッとしている
ぴののゲージが常に27~30℃になっている事を温度計で確認する
油断していると、30℃を超えてしまったり25℃位まで下がってしまう
昼夜関係なく確認をする
ひとつひとつアイテムがふえ、結果、かまくらのようになったが大体29℃をキープ出来るだけようになった
ぴのは下に撒いてある大人の餌をついばむ姿も見せるようになった
体重は30グラム~36グラム
まだまだ本調子ではなさそうだが、止まり木に止まるようになり
時々ブランコも乗っている
挿し餌はがつがつと食してくれる
ぴのさんからはまだまだ目は離せない