人間の人格は3歳ぐらいから形成し始めて10歳ぐらいで確立すると言われているそうです。この約7年の間は、まだ周りの環境を自ら変えるということが難しい幼い子どもです。このどうすることもできない周りの環境によって自分の価値観や特性が決まってしまうのもなんだか厳しいですね。そしてこの約7年の間に心の中に怪物を産んでしまった場合、この怪物は消すことはできず生涯心の中で飼い続けなければなりません。


 僕の心の中の怪物は、自分が大した人間ではないことを分かっていても心のどこかで他人を見下してしまうという特性を持っています。他人事のように言っていますが、自分ごとのように言うと僕の欠点です。何度この欠点を嫌に思ったことか、無くしたい欠点の1つです。しかしこれを消すことはおそらくできないのだと思っています。何度も消そうと試みてはみましたが、どうにも消えてくれません。おそらく、人格形成時に生み出したものなのでしょう。というのも、心当たりがあるのです。僕は幼い頃から、人一倍周りの目を気にしていたと思います。どう立ち振る舞えば大人に褒められるのか、そんな事ばかり気にしながら過ごしていた子どもらしくない、可愛げのないガキだったのです。そのせいもあって、周りからは「あの子は気が遣える子だ。」とか「周りをよく見れている。」とかいろいろ褒められました。それに「自分は他の人よりも優れているんだ。」と優越感のようなものを感じた時、僕の中に怪物が生まれたのだと思っています。これが5歳の頃あたりです。しかし、10歳を過ぎた頃に気づくのです。「ああ、自分は別に特別ではない、大した人間ではないな。」ということに。しかし、5歳ごろから10歳を過ぎるまでに染みついた自尊心は、今もなお消すことができないのです。どんなに周りの厳しい現実を突きつけられようとも、心の中に潜む怪物の自尊心が消えてくれることはないのです。正直、嫌です。消えて欲しいです。でも消すことはできないのです。では、どうすればいいのでしょうか。


 3歳頃から10歳頃までに確立された人格は変えることは困難だと言われています。つまり、おそらくこの間に生まれた怪物を消すことも困難だということです。しかし、変えられることもあるようです。それは人間性、つまり人格形成時に確立された特性をネガティブに発揮しないよう理性的にコントロールをすることができるということだそうです。要するに、怪物を飼い慣らすことができるというわけです。僕の怪物の場合は、どうしても人を見下してしまうことをやめられないのなら、見下してもいいがそれは心の中だけにして表には出さないようにする。全く解決にはなっていませんが今できる飼い慣らしの方法はこれかなと思います。生涯ついてくる怪物なら時間をかけて飼い慣らしてやろうではないか。


 みなさんにも心の中の怪物はいますでしょうか。