2016年5月14日(土)・15日(日)
福岡・海ノ中道海浜公園 野外劇場で「CIRCLE'16」。
初めて行くフェスはワクワクする。しかも福岡。食べ物も美味しい。
ということで、我らは金曜日から前ノリして天神の夜を味わい(屋台、からのソウルバー)、土・日とフェスを楽しんで月曜昼に戻ってきた。
NYに10日間。帰国して2日置き、続いて福岡に3泊。半月の間で家で寝たのが3日間だけ。時差ボケは治ったが、普段は家にこもりがちの人間としては、しばらく疲れが取れなかったものだ(そう考えると、ツアー生活をずっと続けてるミュージシャンとかって、ほんとに凄いな)。
海の中道海浜公園は、戦後、米国の空軍基地としてあったところだそうで、とにかくだだっ広い。緑に恵まれ、とてもいい環境。サザンやドリカムや永ちゃんもここで大規模なライブを過去にやってるそうだが、それも納得。広さ故のゆったりした気持ちよさがあった。しかも1日目は初夏のようだったし、2日目は真夏のよう(最後だけ雨に降られたけど)。
観たのは以下の通りだ。
●DAY1
cero → Suchmos → SPECIAL OTHERS → 二階堂和美 → クラムボン → トクマルシューゴ → UA → ジム・オルーク → LITTLE CREATURES → クレイジーケンバンド。
二階堂和美とUAが素晴らしかった。ニカさんは歌おばけの感あり。「フェス嫌いなんですけど」と言いながらも観客の反応のよさも手伝って歌う喜びが全身からブワっ。感動。久し振りのUAは最高の状態にてステージ帰還。その歌唱表現と曲構成の独自性に改めて感じ入った。まさか聴けると思ってなかった曲も聴けて大満足。単独公演にも行きたくなった。
初っ端のceroも気持ちよく聴いた。この1年だけで彼らのライブを5回も(タイコクラブ、ゼップでのワンマン、フジ、サンプラでのワンマン、スタジオコーストでのオルタナティブトウキョウ)観たが、やはり野外で観るのはいい。続いてのSuchmosはceroと共通する音楽性を持ちながらも、歌詞の行き方が全然違うし、何より歌い手のMCのあり方が真逆。好き嫌いはハッキリ分かれそうだ。僕はと言えば、ヴォーカルの彼のいきがった感じの喋り方がハッキリと苦手。音楽的には嫌いじゃないんだけど……。あれは湘南特有のメンタリティなのかしら。
あと、トリのクレイジーケンバンドは1曲目から「タイガー&ドラゴン」でつかみOK。さすがの安定感。そういや、彼らのライブを観たのは10数年ぶりだった。
●DAY2
ペトロールズ → ハンバートハンバート → SOIL&“PIMP”SESSIONS → キセル → ハナレグミ → 高田漣 → EGO-WRAPPIN' → DJ KAKUBARI → 細野晴臣 → 向井秀徳アコースティック&エレクトリック → METAFIVE。
高田漣とEGO-WRAPPIN'と細野晴臣がよかった。高田漣は父親・高田渡の曲だけを歌うライブ。父親の歌をうたって、父親のことを語って。つまりそれほどまでに父親への(または父親の音楽への)敬愛があるということで、父親知らずの僕は観ながらいろいろ考えてしまった。どんな思いで父親の歌をうたうようになったのか、過去のインタビューを探して読んでみよう。いや、それにしても滋味深い歌。確かにそれは高田渡の曲だが、高田漣が歌えばそれは彼の歌世界として広がっていく。最後はキセルとハンバートハンバート、それから高田渡の友達だったという漫画家のうえゆまとちさんが参加して「生活の柄」。じわっ。
EGO-WRAPPIN'は大きなステージのほうに集まった大勢の観客をノセまくった。圧倒的なフェスバンドとしての圧倒的なステージング。なんであんなにみんなが躍って騒いで盛り上がるのかと言えば、それはひとえに情熱があるからだ。少しも緩めず、あらん限りの情熱をライブにぶつけるからだ。その熱量がみんなを昂らせる。開放させる。やっぱり最高のライブバンドだな、という感を改めて持った。
情熱と言えば、在日ファンクがライブをやってる時間に、小さなスペースでDJをしていたKAKUBARIさんも熱かった。熱さは人を動かし、躍らせる。肝心なのはパッションなのだ。
細野晴臣は「北京ダック」でスタート。「はらいそ」なんかも。バンドアンサンブル(高田漣、伊藤大地ら)は最高レベルだし、話は面白いし。わけても日本で随一のブキウギピアニスト(すみません、お名前忘却)を迎えてのブギウギ曲数曲が最高に粋でかっこよかった。細野さんのライブ、もっと観ておかないとな。ただ、ご自身も言ってたけど、細野さん、ずいぶん痩せてしまったようで、ちょっと心配。
ところでこの2日間は(天気予報からも)絶対雨は降らないと思っていたのだが、向井さんが終わったあたりで急に降り出し、METAFIVEが始まる前にはどしゃ降り。いつもの雨具を用意していなかったので、しばらく避難し、METAFIVEの演奏は遠くから聴くことになったのが残念だった。が、途中で弱まってきたので、思いきってステージ前へ。かっこよかった。CDで聴くよりもグルーヴが際立ち、ライブのほうが10倍いいなと僕は思った。METAFIVEはライブバンドだ。ユキヒロさんの歌もいいが、LEO今井の歌がそれにも増して強く響く。ああ、これぞスーパーバンド。また何かのフェスで観たいものだ。