そんな右眼の腫れも見慣れたこの頃。
もしかしたら、左も麻痺してしまう危機。
それだけは、どうしても嫌だ。
嫌というか、そんなこと許されるのか?
神様っているのか?
検査上2cm程度の腫瘍。
コロコロしているが、一部はがっちりとくっついたように動かない。
気にすれば大きくなってる気がしてくる。
手術を早めるために、別病院へ転院となった。
簡単に2cmの腫瘤を取り除く。
そう考えていたが、そんな簡単ではなかった。
手術時間は、部屋から出て、部屋に戻るまで5時間。
もちろん全身麻酔。
耳前から耳たぶ経由して耳後ろまで、S字に切る。
ということだった。
腫瘍が大きくなっても、顔面神経に影響ある可能性。
手術でも、顔面神経に近いため、その操作が必要で、麻痺の可能性はゼロではない。
手術前日、耳鼻科医師達の診察時。
「お願いがあります。
どんな手術で、どんなリスクがあるかは十分にわかっています。
だけど、お願いさせてください。
右の顔面麻痺になって、本当に辛い毎日でした。
この上、左の顔まで麻痺になったら、もう死んだ方がましです。
それくらい、なんとしても、回避したいです。
わかってますけど、言わせてください」
そう、伝えた。
最善を尽くします。
なんだかカッコ良い話に感じるかもしれないけれど、私はそれでも疑っていた。
医療従事者なのに。
もう、誰の話も心底信じられない。
涙を止めたくて行った眼科医は
「止められないんだよね、口を動かすとさ。ご飯食べて口元拭いたら目も拭いてね」
そう笑って言ったっけ。