そして、雨の東京に無事着いた。
あっけなく大切だったものと別れ、でもまだそこに入れるような気持ちでいる。
東北は夜1桁の気温だった。
宮城を過ぎたあたりから、じわりと気温の上昇を感じた。
現実に戻ることは仕事に戻ることであり、失ったものの悲しみから少し遠ざかる。
ああ、帰ってきちゃった…。
数年前、東京にくることは楽しみの1つだった。
「あなたは本当に勇気のある人だ」
私は勇気のある人らしい。
本当は無鉄砲だといいたいんだろうに。
楽しかったはずの東京は、苦痛と楽しみの混じったものになった。
きっと、数年したらそれも思い出になる。
きっとなる。
楽しみだけの人生なんて有り得ないし、乗り越えた山の数は競うべきものでもなく、お金とか時間に余裕のある人が幸せとは限らない。
また1から始めよう。