タイで10回目のボランティア活動:孤児院の子供たちとの交流 | 大野純司のブログ

タイで10回目のボランティア活動:孤児院の子供たちとの交流

 私や私の知人が、グレイスハウス(女子専用孤児院)の5人の子供たちを一人月100ドルでサポートしています。その子たちを夕食に誘ったのですが、何を食べたいかと聞いたところ、日本食がいいと言うので、町一番のショッピングセンターに連れて行きました。

 ファストフード以外に4件のレストランがありますが、うち2軒は日本料理屋です。どうやら、タイでは日本料理が流行っているようです。みんな、日本料理は一度も食べたことがないそうですが、食べ放題の焼き肉屋で、刺身など、慣れないものもよく食べてくれました。一人2千円近くしたので、タイにしては高いのですが、日本人の私たちから見ると、味はちょっと…。でも、子供たちは喜んでくれました。

 去年も食事に連れて行ってあげたのですが、食後ゲーセンに行きました。私がサポートしているまだ10歳のチャンポヌットちゃんがその味を占めたようで、今年もねだられて行くことに。

 1年前、ご両親がミャンマーからの難民であるフォンとノック姉妹を紹介しました。お父さんは離婚していなくなり、お母さんは糖尿病で生活が苦しく、住んでいる村には小学校までしかないので、孤児院に入りました。この二人も、私の知人がサポートしているのですが、国籍のない彼女たちが将来どのように生計を立てることができるかについては、よくわかりませんでした。

 今回、孤児院を運営している教会のジョン牧師に聞いたところ、大学を卒業すれば市民権が取れるそうです。政府高官や弁護士など、就けない職業もありますが、生活には支障がないそうですので、安心しました。この二人は本当によく気が利くし、英語がかなり話せるので、助かります。

 この二人に関しては、もう一つ訂正しておかなければならないことがあります。私は、東南アジアに、モン(Hmong)族とは別に、モーン(Mon)族がいることを知りませんでした。モン族は、奥さんを4人までもらえる一夫多妻制度が残っており、文化的にもタイとかなり違いますが、モーン族は、文化的にも言語的にも、タイに似ているそうです。私は、今まで、モン族のことしか知りませんでした。

 この二人のご両親は、ミャンマーのモーン州から来たモーン族です。前回、私がこの姉妹はモン族だと言ったら、ノックが「モーン」と言って訂正してくれました。その時は、発音の間違いを指摘するためにゆっくり発音してくれたのだと思っていたのですが、正直、どこがどう違うのかは分かりませんでした。モン族ではなくモーン族だと言いたかったのだと、今回初めて分かりました。

 モン族では、男性の一存で結婚が成立するそうで、それを阻止できるのは女性のお母さんだけだそうです。一夫多妻は裕福な男性に限られるわけではなく、何の生活力もない男性が複数の女性と結婚して、奥さんたちに稼がせるということもあるそうです。

 実際、以前孤児院に住んでいたモン族の女の子が、学校の春休みに自分の村に帰っている間に、無理矢理に結婚させられ、孤児院に戻れなかったことがあるそうです。お母さんがいないので、止めることができなかったのかもしれません。フォンとノックはモーン族なので、その心配はしなくてもよさそうです。

 

 5人の子供たちをサポートしてくれている皆さんから、寄付やお土産を持って行きました。子供たちのために何かプレゼントしてくださいと言われていましたので、全員、土曜夜市に連れて行きました。食事代150バーツ(約600円)とお小遣い500バーツ(約2,000円)を渡して、好きなものを買ってもらったのです。

 小学生もいるのに、ちりちりバラバラになってしまい、最初は心配しましたが、みんなちゃんと必要なものを買って、無駄遣いした子がいなかったのには感心しました。小さな男の子がマスクを買ったのは、ちょっと驚きでした。

 

 母にショートステイに入ってもらって、10日ほどの旅行でしたが、とても忙しくて充実した楽しい旅でした。自分も何かしたいと言う方がいらっしゃったら、ご連絡ください。また来年のクリスマスにも行くと思いますので、興味のある方は是非ご参加ください。

 

アップデート

 先月のブログに書きましたが、グレイスハウスの裏の土地を洪水から守る作業が終わりましたので、ご報告させていただきます。寄付をしてくださった皆さんに感謝します。

 宣教師のマイクさんが始めた養鶏は順調で、養鶏場の隣の空き地も同じ大家さんから借りて、もう一つ鶏小屋を作り、鶏の数を増やすことにしました。費用は、鶏340羽45万円、鶏のエサを作るために野菜を砕く機械5万円、最初の2か月のエサ代45,000円、最初の2か月の人件費6万円で、計60万円ほどです。さっそく送金して、始めてもらうことにしました。

 マイクさんが教えている小学校の生徒さんの家族がホームレスになり、その家族のために家を建ててあげて養鶏、養殖、水耕を手伝ってもらうと、先月のブログに書きました。給料は2万円と書きましたが、鶏の数が増えるので、3万円に上げるそうです。

 このプロジェクトは、もともと女子専用の孤児院グレイスハウスの自活のために始めました。しかし、鶏を増やすことによって、うまく行けば、男女共学の孤児院ホーム・オブ・ホープの自活も可能になります。

 後者は、現在、私の教会が全面的にサポートしており、毎月22万円ほど送金しています。私が、母の介護のためハワイの教会の牧師を辞め、他の教会と合流することになり、今教会の口座に残っているお金が無くなったら、サポートを継続することは困難です。そのため、できるだけ早く自立できることを願っていたのですが、出口が見えてきました。