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My name is Benny

しがない暇潰し

部屋に入ると、早速冷房をつけて着ている服をその辺に脱ぎ捨てる。
手に提げたコンビニの袋にはビールとタバコと、レジ前の揚げ物が入っていた。
やっぱハムカツっしょ
それを手に取ると、付け合わせのソースを雑にぶっかけてかじりつく。
やっぱうめぇな
舌がバカになってるから、濃い味でないと食った気にならない。
ハムカツを片手にビールを開けて勢いよく喉に流し込む。
350ミリが一瞬で空になった。
ゲフッ
ゲップを吐いて漂わすと、ハムカツの臭いが辺りに広がる。
それでまだ大分残ってるハムカツを一口で食いつくす。
ろくに噛みもしないで飲み込んで、またゲップを出す。
ふう
食ったな
汚ないソファーに寝そべると、足元に落ちてるオーディオのリモコンをとって電源を入れる。
ピーパッパッパラッポッ
パッパッパラッポッ
ピーパッパッパラッポッ
パッパッパラッポッ
どっかで聴いたようなオッサンの声から始まる。
カネマルは口を合わせる。
近所迷惑で何度か窓に投石された事があった。
俺を誰だと思ってんだ
俺はピストルを撃った事も、車で人を轢いた事もあるんだ
経験で箔が付いたというか、単に質が悪くなっただけだった。
改めてビールをもう一本袋から取り出すと、ソファーに横になったまんま不気味な姿勢でそれを飲む。
一口で中身が半分になった。
気分が良くなってきたんで、鳴った音楽に合わせて手を指揮者のタクトみたいにして宙を泳がす。
神様の声ってこんな感じだろうな
俺は俺の神様の言うことは素直に聞くぜ
もし神がいたとしても妙な擬音の羅列で、カネマルにはそれがなにを言ってるかは分かる訳がなかった。
夜中の二時だ。
カネマルの部屋のベランダにゴッと何かがぶつかる音がした。
カネマルにはそれが聞こえなかった。
そのうち振っていた手をぶらんとうなだれ、カネマルは寝息をたて始めた。

※上記一切は創作につきフィクションです。