昔書いてたブログから引っ張ってきた。
→そろそろ寝ようかという時に友達から連絡がきた。
飲みの誘いかな。
「もしもし」
「おう、今大丈夫?」
「大丈夫よ」
「俺今彼女とお前ん家の方向かってんだけど、一緒にお好み焼き食べ行かない?」
どうすっか、ちょっと気まずいよな。
翌日の事もあるし、別に無理しないで回避したって良かった。
実は俺はその彼女とはささやかな知り合いにあたる。
その娘は昨年の四月に行われた合コンに参加していた。
俺の向かいに座り、少し良いなと思っていたが、まともにコミュニケーションをはかる前に俺は酒でぶっ潰れ、遅れてやって来た友達一行にその場をさらわれた。
そんで合コンが終わって俺ががっつりいびきをかいてる間、友達とその女は二人きりの花見をして今に至る。
まぁ俺終わってるからな。
「分かった、行こうか」
俺は誘いに乗っかった。
車が俺の家の前に着き、俺が家から出やる。
「ルパンだ♪」
そんな拍子で出迎えられる。
まぁ、あなたの心は盗めなかったけどね。
しかし女の車って良い匂いするよなぁ。
俺は後部座席に座った。
お泊まりセットと思しき荷物が俺の隣で佇んでいる。
前の二人を後ろから見ながら、
「あ~こいつら飯食った後で愉しい事に勤しむんだろうなぁ」
と思った。
店に着いた。
俺が奥に、二人が手前に向かい合わせて着席する。
「何食う?」
それぞれに品書きを見ながら、俺は一人で、二人は相談しながら注文を考える。
そうしながら二人を半ば見守るような気持ちになった。
このまんまこういうのを見届けるだけの人生になりそうだな。
当事者と端から見てる連中の感覚は必ずしも一致しない。
俺が勝手に思い込んでいる程、他人てのは幸せでなかったり、それほど辛くもなかったりするもんだ。
そう言って聞かせる。
ビールを飲みながら、楽しく食い物を貪った。
会計の大半を俺が持った。
そろそろ帰ろうという事になり、閉店間際のビデオ屋に、今夜二人で見る物を選びに行った。
「これが面白いよ」
俺がチョイスしてやった。
下品なフェイクドキュメンタリー。
笑えるやつだ。
駅前でお別れをする。
「それじゃ」
と、手だけで返事する。
金を出したり良いものを選んだり、正直そんな立ち回りにも、そりゃ下心が働いていたけどな。
映画でいうと、ちょっと乙な脇役ってところか。
まぁ俺はど真ん中は張れねぇからな。
俺は傍目からそんな自分に酔い痴れながら、真夜中の家路で口笛を吹いた。
もう八年以上昔の話だ。
昔から変わってねぇな。