12月に読んだ本は4冊(図書館本4冊)でした。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
『オートモードで月に18.5万円が入ってくる「高配当」株投資』長期株式投資(KADOKAWA 2022.2)
【満足度】★★★
【概要・感想】タイトルは煽り系ですが、今まで読んだ投資本の中で断トツでしっくりきました。割安な(と考えられる)ときに高配当株(もしくは減配しない安定配当株)を買って、ひたすらホールド、受取配当額を増やしていくだけ。その方法は1株投資ですが、単元未満を保有するのは考えなかったです。1株づつならポートフォリオのリバランスもやりやすい。ところで、投資の際にチェックするのは①配当利回り②EPS③PERの3つとのこと。著者が永久保有している銘柄17の紹介も親切です。たった1,500円(図書館で借りたけど)の授業料としてお買い得すぎます。
【ポイント】
*EPSの推移が安定していて、配当利回りは高く、かつ配当性向が低い銘柄(p.90)
⇒配当性向が低いと、業績悪化でも配当を実施できる余地があり、業績堅調なら引き上げる
ことで増配も期待できる
*PER20倍以上の銘柄は買わない(p.93)
*儲かる業種は、ヘルスケア、トイレタリー、エネルギー(p.104)
*ミックス計数(p.107)
PER×PBRが22.5を下回った時が割安。PER15倍、PBR1.5倍を目安
*コロナショックでも、リーマンショックでさえも、日経平均株価のPBRは0.8倍を割って
いません。(p.155)
⇒日経平均のBPS(PBR1倍)を調べ、BPSに0.8を掛ければ底値の推測ができる
*株式を売却しなくてはならなくなったら、業績が芳しくなく、株価も低迷している銘柄から
売却する(p.206)
*最高のパフォーマンスを上げている個人口座の動きを調べてみたところ、共通していたのは
彼らが口座のことをすっかり忘れていたか、すでに死亡していた(p.227 要約)
『<問い>から始めるアート思考』 吉井 仁実(光文社新書 2021.12)
【満足度】★★
【概要・感想】本書のテーマの「アートとは問い」を軸に展開しています。最初に長谷川愛、福原志保、脇田玲、落合陽一、真鍋大度など最新のアートシーンで活躍する作家を紹介。知らないアーティストは調べながら読みましたが、Chim↑Pomやバンクシーなど、わりとメッセージ性の強いアーティストを例に取り上げている気もします。「表現の不自由展」についての考察もあり、作品を通して問いを投げかける(鑑賞者に考えさせる)という切り口では、例の作品はやはり直接的すぎて違和感とのこと。同意見ですね。
【ポイント】
*鑑賞者がアート作品に向き合うとき、「これはどんな問いを投げかけているのか」という
視点を持つと、その作品をよく理解できるようになります。(p.8)
*アートはいつも見えないものを見ようとしてきた歴史(p.42)
『考証 鎌倉殿をめぐる人びと』 坂井 孝一(NHK出版新書 2022.7)
【満足度】★★
【概要・感想】鎌倉殿の13人で、お馴染の坂井氏の著書。坂井氏の他の著作との違いは、鎌倉初期の人物史(プラス歴史教養編)となります。「源氏」「北条氏」「東国の御家人」「鎌倉期の女性」「朝廷」といったカテゴリーで、主要な人物で約10ページほど割いています。1年前に読んだとしたら、よくわからない人物と内容だったと思いますが、今やほとんど知っている状態。ドラマ化というのは偉大ですよね。
【ポイント】
*胤義は =中略= 頼家の子禅暁を産んだ女性を頼家死後に妻としていたが、北条氏によって
禅暁が殺されたため三浦を捨てて在京し、鎌倉に一矢報いようと考えたという(p.140)
⇒在京中に検非違使の任官を受け、義村より格上に。胤義と組むメリットはなかった。
*義村は、承久の乱の戦後処理に欠かせぬ存在(p.142)
⇒宮中守護という特命。
『ANA苦闘の1000日』 高尾 泰朗(日経BP 2022.9)
【満足度】★
【概要・感想】コロナ禍における航空業界の闘いを描いたドキュメンタリー本。最初はコロナが不気味に広がってくるという、よくわからない人の流れの異変の臨場感みたいなものがひしひしと伝わってきて、面白い!と思いましたが、読み進めるにつれ尻つぼみに・・・。なぜだろうと読み返すと後半部分は実質、航空業界の未来(ANAやLCC、ドローン輸送)についての著者の提言という展開だったからかもしれません。