読書4月 麒麟児 | 読書日記

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自分用の読書備忘録。
なので、よほどのことが無い限り画像とか一切無いです。
そしてアップはけっこう遅延しがち。

4月に読んだ本は5冊(図書館本4冊/購入1冊)でした。

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<満足度> ★★★ オススメ  ★★ 面白い  ★ 収穫少なめ 

 

本『麒麟児』 冲方 丁(角川文庫 2021.11)

【満足度】★★
【概要・感想】 幕末、江戸城の無血開城にまつわるエピソード。主人公は幕臣の勝海舟。相対するのは薩摩の西郷隆盛。無血開城は勝海舟ひとりがすべてをまとめあげたようなイメージがありますが、実は違います。実際の勝海舟を知っているかのような、江戸っ子気質や慶喜に対しての想いなどリアルな描写に、周辺の山岡鉄太郎、益満休之介、大久保一翁なども登場し、史実は知っていたものの次のページが気になる展開にシンプルに楽しい読書となりました。

【ポイント】
*勝のような役目にある者に必要なのは、結局のところ、自分で走り回るのではなく、人を使う

 才覚である。それは同時に、人と人を組み合わせる才覚でもある。(p.43)

*咎人だろうが敵方の間者だろうが、しっかりと交際し、正しく使ってやり、誉れを与えてやる

 ことの方が、よっぽど世のため人のためになる。そういう信念が、いつしか、「勝安房守は、

 味方のなかには敵が沢山いるくせに、敵のなかに敵らしい敵がいない」という状況を作り

 出していた。(p.48)

 

本『ワークマン式「しない経営」』 土屋 哲雄(ダイヤモンド社 2020.10)
【満足度】★★
【概要・感想】 著者はワークマンの専務の土屋氏。創業者の甥にあたる人物で還暦前に三井物産を退社後、ワークマンに呼ばれ、その後ワークマンプラスの立ち上げなどに参加。ノウハウ本というより、「しない経営」と「エクセル経営」という両輪による企業変革のエピソードが本書の内容になります。そして、巻末には早稲田のビジネススクールの入山章栄氏との対談も。
【ポイント】

*ノルマは達成できないとあきらめるが、良心で仕事をすれば自発的に継続する。(p.117)

*普通の人が普通に働いてやりきらなくてはならない。誰かが死にものぐるいの努力で達成

 しても迷惑だ。(p.227)

 

メモ『なぜ、あなたの思っていることはなかなか相手に伝わらないのか?』 西 剛志(アスコム 2021.7) 

【満足度】★
【概要・感想】 この手の心理学や脳科学についての初心者向けの本。身近な話題が多く、間違いなく読みやすいです。(ある程度、脳科学や行動経済学など知っていると、ちょっと物足りないかも。)当たり前ですが、人は育ってきた環境によって脳のタイプ(視覚・聴覚など何を重視するとか)が違ったり、性差の違い(女性は細かい色を選別できる)などがあって、「わかりあえない」という前提で、コミュニケーションすることが大事です。

【ポイント】
*女性のほうが感情を伴う記憶力にすぐれているとされるのは、記憶力と関連が深い「海馬」と

 「扁桃体」が、女性ホルモンであるエストロゲンによって活性化する(p.80)

 

クリップ『課長2.0』 前田 鎌利(ダイヤモンド社2021.9)

【満足度】★
【概要・感想】 著者はソフトバンクに13年勤務した後、現在は書家という異色の経歴。管理職の仕事はチームを良い状態に保つこと。特にリモートワーク時代のマネジメントのノウハウが学べるのですが、いわゆる超オーソドックスなマネジメント本。(2.0というほどでは・・・) 珍しく購入した本だったのに積読しているうちに一体、何が購入の決め手だったのか忘れましたw 
【ポイント】

*「どう?あのプロジェクトの仕事って楽しい?」(p.164)

 ⇒注目すべきは表情。

*「では、Bさんの意見を、自分の言葉で言うと、どんな表現になりますか?」(p.312)
 ⇒Aさんと同じという意見でも質問に角度をつけて、意見を引き出す。

 

メモ『全員戦力化 戦略人材不足と組織力開発』 守島 基博(日経BP 2021.7)

【満足度】★
【概要・感想】 著者は学習院大学 経済学部の教授。2017年に日経新聞に連載された記事が本書の元になっています。数的には充足していても戦力として活用しきれていない人材(隠れ人材不足)をいかにして戦力化していくか。結局、優れたリーダーがひとりいても、メンバーが自律的に仕事をしていく状態でないとリーダーの力が発揮出来ないです。組織力を高めていくためには、組織を対象にしたマネジメントが重要ということで、働きがい・エンゲージメントやダイバーシティなどの分析が展開されています。いかにも学者の本で、いささか読みにくかったです。(amazonは意外に高評価)。