今回は、週末向け、日帰りの【小とりっぷ】。神奈川県の西端、静岡との県境にある足柄は、水に恵まれた地、無料のはしご酒に行ってまいりました。
足柄と云えば「金太郎の故郷」と云うより、
更に、日本酒だけではありません。アサヒビールの神奈川工場もあるのです。
東京方面から向うには、東海道線などで、小田原に出て、そこから大雄山線に乗車します。大雄山線は、小田原駅と南足柄市の大雄山駅とを結ぶ路線距離10km弱の短い私鉄路線です。大正時代、最乗寺(山号・大雄山)への参詣鉄道として開設されました。
最乗寺は、曹洞宗の僧侶・妙覚道了が建築し、その後天狗になったと云われ、この地の天狗伝説の基となっています。本数は12分に一本と数多くありますが、乗降客は少なく、沿線はのんびりとした田舎の風情です。
松田の町
松田の町は、足柄古道と呼ばれ、古代、奈良、平安と重要な道として使われていました。「古事記」や「万葉集」にも登場している由緒正しき地。戦国時代、北条氏が小田原城を作ると甲斐の国への道として、東海道の脇道として繫栄、古刹も多くみられます。写真下は、龍福寺(左)と長福寺(右)。
大雄山線の終点、大雄山駅からタクシーで、アサヒビール工場へ向かいます。朝9時台の早い時間の為、未だバスがありませんでした。
ここはアサヒビール茨城工場と共に、
ここは事前予約で、無料の見学ツアーに参加できます。朝10時にも関わらず、観光バスが4・5台が駐車、ツアーガイドさんたちも大忙しです。工場見学は、映像での説明を皮切りに、麦芽発酵の仕込みタンクを見て、ビールの缶詰め、ビン詰め、ラベル貼りなどのマシーン、だけでなく、研究院たちの部屋も見る事が出来ます。
▶詳細はこちらをご覧ください
見学ツアーは、40分ほどの工場見学の後、麦酒が三杯(一杯・350ml)まで無料!しかし、時間制限が20分なので、もし三杯呑み干すと、20分に1㍑摂取することになりますので、呑み慣れない方なら、急性アルコール中毒の危険もあります。気をつけてお楽しみください。
もちろん、戴くのはビール。発泡酒ではありません。
さて、買い物を済ませて、バスに揺られ、松田駅に向います。アサヒビール工場から直線距離で4km弱、松田駅行きバスにて向うことが出来ますので、飲酒が可能という訳です。田舎のバスはのんび~り、貸切状態で発進。目の前に山が迫り、
松田駅での小一時間を使って、ランチです。地元の一番人気・窯焼きピザのお店を、事前予約で訪問です。ランチの詳細は、こちらをどうぞ。
「松美酉」
小田原城のそばという立地もあり、最盛期には、この辺りに20軒もの酒蔵が存在したのだそうです。9月の土曜日、事前に電話予約して伺ったのが午後1時。
中澤酒造は、小田原藩の御用商人として大久保家に出入りし、小田原藩より、近隣の景勝を謳った酒名「松美酉」を拝命、「松みどり」として今も地元で愛されています。家族も田植えに参加して酒造好適米を磨きあげ、南部杜氏を招いて酒造りをおこなっています。しかし、ご子息十一代目も蔵人となり、
見学の後は、試飲会。5種類の酒が並び、順番に蛇の目お猪口で、少しづつ戴きます。この時期は春に火入れ(加熱殺菌)した酒を、夏に冷やして出荷する「ひやおろし」(750ml・1,390円)。これを一本お買い上げです。おまけに、日本酒のケーキも一本お買い上げ。カステラに日本酒たっぷりな感じのウマウマ・ケーキでした!
ってな訳で、今回は朝早く出発して、なんと15時には帰路につくという、半日程度のサクッと【小とりっぷ】。 さて、次回は鎌倉の切通しを訪ねます。