みなさんこんばんは!
岡崎市・豊田市の歯医者 すまいる歯科の山村です。
今日はひさびさに「激アツブログ」です!
覚悟しておいてください(笑)
いやぁ~。最高でしたね!昨日の「フィギアスケート世界選手権」
みなさん、見ましたかぁ?
安藤美姫選手の見事な逆転優勝!に、浅田真央選手の完璧な演技!
盛り上がらないわけにはいかないですね!
しかし、そんな「華麗なるフィギア」(笑)にも、そこには隠されたドラマが目白押しだったようです。
その人間模様は、もはやスポーツの枠を超えて、完全に「勝負師」の世界へと僕たちをいざなってくれます。
まずは、浅田真央選手。
SP(ショートプログラム)で、まさかのコンビネーションジャンプ失敗で、5位スタートという苦しい状況でした。
ちなみにジャンプを飛んで回転できずに着地してしまうことを「パンクする」というそうです。
どこの世界にも同じように「パンク」という言葉を使うのですね。
そして、フリーの演技直前。
韓国のキム選手(SP1位)がまさかの2度の転倒で、得点が伸びません。
それを見ていた次の滑走者の浅田選手の顔がみるみるうちに変わっていくではありませんか!!
それは・・・
「自分が完ぺきな演技をすれば逆転できる!!」
というチャンスがめぐってきた事を確信した「勝負師」の表情に変化していました。
そして、演技スタート・・・
最初のジャンプはあの「トリプルアクセル」
浅田選手は飛ぶ!!
そして、やや崩れながらも、着地に成功しました!!
場内は割れんばかりの拍手がまきおこります。
そして、華麗なるステップ
完璧なジャンプ
途中からは期せずして、会場からは手拍子が・・・
見事に演じきった彼女は、すでに泣いていました。
よほど、昨日の結果が悔しかったのでしょう。
そのあと、静寂の中に、浅田選手の点数が表示される!!
133点台!!!!(驚)
信じられない点数が発表されました。
そして、浅田選手も、自らの逆転優勝を確信したのでしょう。
涙が止まりません。
僕もこの瞬間、浅田選手の優勝を確信しました。
なぜかというと、この点数は、安藤選手が自己ベストの点数をだしたとしても、
浅田選手に追いつかない点数だったからです。
それほどに、浅田選手の得点は驚異的なものでした。
その直後のインタビューでも、涙を流しながらの話ぶりで、僕も一緒に泣いていました(最近、涙もろいんです)
そして・・・
安藤美姫選手の滑走順がやってきました・・・
安藤選手の得意技は、何といってもジャンプ!!
しかも「4回転ジャンプ」です!
浅田選手との得点差を考えると、
「4回転」を成功させるというのは、「最低条件」で、さらに他のジャンプそしてスケーティングを完璧に成功させなければなりません。
だって、安藤選手は自己ベストを更新しなければ、浅田選手を逆転することはできないのですから・・・
そして、運命の時間がはじまった・・・
安藤選手は、コンビネーションジャンプを華麗に決めた後、いよいよ4回転ジャンプへの助走をはじめるのです!
そして・・・
彼女が跳んだのは・・・
「3回転ジャンプ」!!!!????
あえて、冒険はさけたジャンプでした。
この瞬間は、僕もさすがに、「勝負あった」という感想でした。
でも・・・
でも・・・・・
3回転ジャンプを跳び終わった後の、安藤選手の表情は、とてもとても晴れやかなように見えました。
なにか「呪縛」から解かれたような、そんな表情に僕には見えました。
そうすると、
次から次と、完璧に成功するジャンプに、大人っぽさがプラスされたスケーティングに、解説者も、
「この演技にもプラス点が期待できます」
といったような解説に変化していきました。
高橋選手の銀メダルに始まって、浅田選手のまさかの出遅れとフリーでの衝撃の演技、優勝候補のキム選手の2度の転倒・・・
怒涛と混乱の2007世界フィギアをなにか楽しむように、中盤でジャンプをすべて飛びきり、呪縛から解かれた安藤選手が残り1分間を、スケーティングしている姿に
「これは1位争いはわからんぞ」と身震いがするほどでした。
「キスアンドクライ」で、自分の得点の発表をまっている安藤選手の表情の晴れやかなこと!!
その先は、もちろんみなさんのご存じのとおり、
安藤選手の絶叫がこだました結果になりました。
しかし残酷にも、その瞬間の浅田選手の姿をテレビはとらえていました・・・
涙をおさえながら、トイレに走っていく彼女の後姿を・・・
勝負の世界とは「なんという・・・残酷な・・・」(北大路さん風)
です。
金メダル・安藤美姫。銀メダル・浅田真央。
こうして、2007世界フィギアは幕をとじました。
安藤美姫・・・
高校生の時、彗星のごとく、日本フィギアスケート界に登場した。
強豪ひしめく日本女子フィギアスケート界で「ジャンプ」ということに関しては日本では敵がいないというほど突出していて注目をあびる(皮肉にもそれがのちのち彼女を苦しめることになる)
「ミキティー」という愛称のもと、メディアにも多く取り上げられるようになる。
そして、昨年のトリノオリンピックの代表選・・・
年齢制限に引っ掛かっている浅田真央選手が当時、伊藤みどりしか飛べなかった「トリプルアクセル」をひっさげてこれまた彗星のごとくデビューした。
浅田選手のすごいところは、ジャンプだけでなくすべっているときに「音がしない」そうだ。テレビをみている僕たちにはわからないが、フィギアはすべったり、止まったりするときに「ガッ、ガッ」という音がすごくするらしい。
浅田選手がいつも得点が高いのは、そのような「スケーティング技術」で高得点をだしているらしい
そんな浅田選手とは対照的に、ピーク時から、徐々に調子を落としていた安藤選手は代表に選ばれたものの、メディアは徹底的に
「浅田真央待望論」を展開した。
「ルールを改正してでも浅田を出すべき」という論調が、当時18歳の安藤選手の心をどれだけ深く傷つけたのか!
想像するのは難しくない。
そして・・・
悲劇の「トリノオリンピック」。
転倒につぐ転倒に、朝早く起きて生放送を見ていた僕も、直視できないほどの悲惨さだった。
あの時の4回転は、ジャンプした瞬間から軸がずれていて、飛んだ瞬間に、「転倒する」ことがわかったくらいだ。
そんなトリノから1年・・・
アメリカで1勝したものの、肩の負傷もあって万全ではない。
周りは、やはり「4回転」を期待する・・・
そして、2007世界フィギアのフリー演技直前・・・
安藤選手はコーチに直訴したそうです。
「4回転が飛びたい」
でも、そのコーチは、「3回転」を指示したそうです。
「4回転は来年やればいい。今年はクリーンにすべろう。すべてはそこから始まる」と・・・
これは、浅田選手やキム選手の得点を知る前に、二人で話し合って決めたことでした。
安藤選手とコーチは、順位にこだわっていなかったんですね!
安藤選手がトリノで失った自信を取り戻すために、そのためには「4回転」ではなく表現力と、「ジャンプに頼らない強さ」を身につけたかったんですね。
そうでなければ、浅田選手とのあの得点差で、勝ちに行くなら「4回転」を飛んだはずですし、無難にまとめたいのなら「3回転」を飛んだあとにあれだけの晴れやかな表情などはできなかったはずだから・・・
そして、勝負事の本当にわからないことが、そのような状態の方がかえって、他の演技にキレがでるという結果がでたことですよね。
そんな見事な安藤選手とそれを導いたコーチに拍手をおくりたいです!!
そして、最後に・・・
安藤選手は最近、軽量化した最新のシューズを履いて演技をしていたそうなんですが、昨日履いていたシューズは、軽量化していない思い出のシューズだったそうです。
その思い出のシューズとは、安藤選手が外国で宿泊していた時、火災報知機が鳴って、おどろき、着のみ着のまま外に飛び出したとき、思わず手に持っていたシューズだそうです。
「自分の命の次に大切なもの・・・」
それが、あのシューズだったんですね。(僕はタービン?)
そんなシューズと共に掴んだ優勝なんて素敵ですね。
僕も小さい頃、野球のグローブをまたいでしまったときに、監督にビンタされた思い出があります。
「道具をそまつにするなと・・・」
この安藤選手のエピソードは大切に僕の中に記憶しておきたいと思います。
今後の安藤選手・浅田選手の活躍に期待ですね!!
明日は月曜日!!はりきっていきましょう!!