❏❏❏ 回顧録:2007年9月8日 東京・自宅

 

ステロイド療法64日目、3回目の手術から31日目

 

※後腹膜リンパ節郭清手術により、腹部から取り除いたリンパ節約50個は、がんの壊死組織だった(2007年8月13日)。

 

3回目の手術から1ヵ月が経った。

 

日記には1カ月たち大喜びしている自分の漫画が描いてある。

 

 

このころは、何もなく1日が経つことに幸せを感じていた。

 

つまり、どこか体調が悪いとか、痛いとか、熱があるとか、この半年間悩まされてきた怖い症状がないことを願って、1日1日を過ごしていた。

 

 

昨日は、のどに強い圧力を感じて1日中息苦しかった。

 

まさか、間質性肺炎が悪化したのではないか?

 

まさか、のどにがんの転移が発症したのではないか?

 

そんなことを自然と考えて、怖がっていた。

 

 

しかし、台風が来ている影響かもしれない、そう思ったとたん、のどの息苦しさが和らぐ。

 

なんとも滑稽だ。

 

 

そして今日、台風が過ぎ去った後、確かにのどの息苦しさが緩和された。

 

台風だったんだ、、そう理解して安心する。

 

つまらないことだが、毎日怯えているから、何もなく1日が終わることは幸せだった。

 

 

お腹には縦に33㎝切った切り傷がピンク色に縦に伸びていて、その周りが木の幹のように茶色い。

 

この日は何となく鼠径部が痛かった。

 

がんの原発に近いから不安だった。

 

 

なぜ痛いのか?可能性のある原因をいくつも書き出していた。

 

そのなかで、いちばんもっともらしかったのが、前日、早歩きを100mほどしたことだった。

 

きっと、あれで股関節を痛めたんだろう。

 

つい、半年前は、飛び回るようにジョギングしていた。

 

いまは、100mの早歩きで、大変なことになる。

 

オペから1カ月の今日、なにもなく1日が終わってほしい、そう思っていた。