❏❏❏ 回顧録:2007年9月5日 東京・自宅

 

ステロイド療法61日目、3回目の手術から29日目

 

※後腹膜リンパ節郭清手術により、腹部から取り除いたリンパ節約50個は、がんの壊死組織だった(2007年8月13日)。

 

退院して自宅に戻って9日目だ。

 

だんだん自宅での生活に慣れてきた。

 

なんといっても、この年は、ほとんど毎日が入院病棟での生活だったから、こうして自宅にいることが不思議なくらいだ。

 

平日、朝から晩まで自宅にいる。

 

こんな体調では会社に行けないし、

 

いったところで、仕事なんてできない。

グッドニュースは、手術で切ったお腹の痛みが少しずつ和らいできていた。

 

左腕と肺の状態は、相変わらずよくなくて、何をするのにも「がんばるぞ」と心の中で思わないとできない。

 

立ち上がる時も、座るときも、お風呂に入るときも、

 

「がんばるぞ」と言い聞かせて、左腕と、肺を使っていた。

 

まるで、一日中、ジムでバーベルを持ち上げるようなもので、「がんばるぞ!」が必要なのだ。

 

それほど、身体は弱っていた。

 

もう一つのグッドニュースは、足の甲に、縦に3本ほど、骨が浮き出てきた。

 

つま先を持ち上げると、3本、骨が浮き出るようになった。

 

すごく嬉しい。

 

後腹膜リンパ節郭清手術をしてから、下半身がむくんできていて(リンパ浮腫)、重くだるかった。

 

こうして骨が浮き出るのは、改善している証拠だ。

 

この日も、夕方4時から昼寝した。

 

日中に散歩とかすると、夕方は泥のように体が重くて昼寝しないと座っているのもだるかった。

 

明日から台風が上陸する。

 

また、体調が悪化しないかと不安だった。

 

※9月上旬のこのころは、回復していて幸せだった。ここから1カ月して、再び「死」を意識する日がやってくるなんて思いもしなかった。