私が前職の外資系証券会社に就職したのは、1999年、Y2Kとか言う言葉が聞かれ始めたときです。
その外資系証券に務めた人たちが、その後、どういった定年というか老後というか、その後どうなるのか?書いてみます。
外資系証券には、大きく2つあり、米国系とヨーロッパ系。
米国系は、ゴールドマン・サックス、モルガンスタンレー、メリルリンチ、JPモルガン、私が就職した当時は、まだ、リーマンブラザース、ソロモンブラザースもありました。
ヨーロッパ系は、クレディスイス、ドイチェ銀行、ソシエテジェネラル、バークレイズ、他に規模が中ぐらいの会社がたくさん。
私は、GSで長年勤めたわけですが、外資系証券のの滞在年数は、平均3~4年のイメージです。
みんな短期間で卒業していきます。
理由は色々ですが、5年を超す人は長いなあ~という感じ。
前職では、10年を超えるとお祝いのクリスタルがもらえました。
それくらい短命の世界です。
昔は、外資系証券会社間の転職が多く、給料を2倍、3倍出すからうちに来ないか?なんていうヘッドハンティングがよくありました。
しかし、2008年のリーマンショックにより、そういった引き抜き合戦は下火になり、
以降多いのは、外資系証券から日系の証券会社への転職です。
外資系証券は、若い人達が多いので、万が一にでも60歳まで勤め上げるなんて有り得ない、といっていいくらいです。
知力・体力が、その年齢まで持たないというのもあります。
では、みんな退職したとどうしているのか?ですが、
実に様々です。
昔あった、外資系証券→外資系証券の転職は、結局、定年がないからまた短い期間でどこかに行きます。
例えば、モルガンスタンレーからドイチェ証券に移ったとしても、数年で他に行きます。
一方、リーマンショック後の、外資系証券→国内証券、例えば、ゴールドマンからみずほ証券に転職とかなると、結構、定年までいるなんてことがあります。
前職の場合、数年で退職した人たちの多くが、他の証券会社に移るでした。
恐らく、外資系証券に転職した人の結構な割合が、どこかで日系の証券会社(野村、大和、みずほ、三菱など)に転職しているはずです。
次に多いのが、投資会社への転職です。
投信投資顧問会社、ヘッジファンドなど。
ただ、それも60歳まではなかなか居れませんから、どこかで去っていきます。
そう考えると、かつて一見、華やかそうに見えた外資系証券会社も、長い年月を追ってみると、一瞬だけ働いて経験になっている人が多いのではないでしょうか。
私の知っている友人たちは、その後、さまざまな会社に行きました。
ITシステム関連会社、GAFA、生命保険会社、
その人達が定年までいたかどうか?解らないのですが、恐らく60歳まで働いた人は半分以下じゃないでしょうか。
要するに、何度か転職すると、長く最後まで務める人って少ない感じがします。
一方、外資証券を退職した後、独立して自分で会社運営している人たちも結構います。
規模は様々ですが、みんなたくましいです。
なぜそうなるかというと、年齢の壁があるからです。
どうしても50歳を超えてくると、転職は難しいです。
その人がどんなに厳しい世界をくぐり抜けてきて、仕事ができるひとであったとしても、
年上の部下を採用したいとは思わない受け入れ会社が、能力よりも年齢でしょ、となり面接で落ちるからです。
そんなことはないという企業もありますが、それは建前で、多くの企業は能力よりも年齢で判断して、中高年が大手企業に再就職するのは難しいです。
中小の企業とか、振興の会社であれば話は別で、採用されるとおもいますが、
今度は、本人=50過ぎたひとが、以前の会社とくらべて見劣りすることに我慢できず辞めていくことが多い感じです。
だから、(外資系証券出身に限りませんが)転職を何度かした人は、ある年齢になったら、独立・自営業を本気で考えないと、大変な感じがします。
だって、消去法でそれしか残っていないんだから。。(たいていの場合)
その為にも、現役のときから、50代の仕事を意識して情報収集するのは良いことだと思います。