このテーマ「定年と老後」を書きだして3カ月以上たちました。

 

なぜ書いているかというと理由は二つです。

 

1つは、私が今年60歳になるので、世の中的にはいわゆる「定年」だからなのです。

 

もう一つは、今年60歳ですが、11年前の49歳の時に定年と同じことになってしまい、それから11年もがいて生きてきました。還暦という節目のときに、既に定年してしまった自分を振り返り、これから「定年」を迎える同世代の人たちへの参考になれば嬉しいと思っているからです。

 

外資系証券会社で務めていた時は、常に辞め時を考えながら働いていました。

 

恐らくそれはトップのひとから新人まで、皆さん、意識しているはずです。

 

なぜかというと「実力主義」の世界だからです。

 

プロ野球選手と同じだと思います。

 

まだ成長できていない新人たちは、いつ首になるか?いつ燃え尽きるか?を意識しながらいるので「辞め時」を自然と意識します。

 

一方、成長軌道に乗って長く務めている人達は、どこかで成長限界というか、成長カーブがなだらかになってくる時期がやってきます。

 

プロ野球で言うと、昔打率3割だった選手が、やがて、2割8分、2割6分と落ちていく感じでしょうか。

 

もちろん長く働いている社員は、仕事はできるのですが、若い伸び盛りと比較すると、成長カーブが鈍化してくるから、「辞め時」を意識します。

 

私の場合、48歳くらいからそんな感じでした。

 

結局(貯えもないのに)辞めることになるわけですが、

 

 

「定年」のなにがつらいかといえば、これだと思います。

 

”自分の人生が終わりに近づいていることへの寂しさ”

 

別の言い方をすれば、

 

”人生が下り坂に入ったことへの抵抗感と悲しさ”

 

 

私は49歳で経験しましたが、これは、55歳だろうが、60歳だろうが、同じだと思います。

 

仕事人として、社会人として、下り坂になってきた感じは、耐えがたい辛さでした。

 

これは、どうしようもない部分があるのですが、

 

当時の私には受け入れがたかったです。

 

※実は、59歳の今も受け入れがたいです。

 

転職の可能性という意味では、「これほど選択肢が少ないのか?これほど期待されないものか?」と感じ自分の意識と世の中の評価のズレを思い知らされます。

 

これまでお伝えして来たとおり、これは、定年前にはいくら本を読んでも、先輩の話を聞いても理解できないと思うんです。

 

実際に自分が定年して、時間が経つにつれ、ずしりとした重みをもって体験することではないでしょうか。

 

 

昔、私が外資証券で働いていた時、別の外資系証券会社を55歳で辞めた人が言われたことが衝撃でした。

 

 

「次の仕事を探したら、3つしかなかった。一つは、物を運ぶ仕事(運送の仕事)、2つは、見守る仕事(警備の仕事とか、マンション管理人のことを言われていました)、3つ目は、掃除の仕事)これしかないのが55歳だよ」

 

そう言われて驚きました。

 

 

かれは当時かなり自虐的に表現したのだと思いますが、遠からずの実感だったはずです。

 

モルガン・スタンレーで長年働いてもそんなことになるのか?!と感じました。

 

結局そのかたは、日系の証券会社で再就職されたのですが、お仕事は地味なルーティンだったと伺いました。

 

 

やはり、年齢を重ねると、歳を取ると、職業選択という点で人生の「下り坂」を意識させられます。

 

それがつらいのであれば、解決策はひとつ。

 

「シニア起業」だとおもいます。

 

 

もう一度、スクラッチから始めることで「上り坂」を経験できます。

 

私も今、多くの先輩たちと同じように「シニア起業 - ひとり起業」で働いていますが、

 

厳しい3年も、苦しいコロナ禍も経験しましたが、楽しくお仕事させて頂いております。

 

同窓生の皆さ~ん、一緒に「もう一花咲かせるプロジェクト!」やりませんか~?楽しいですよ!