外資系企業に勤めていたため、49歳で定年になってしまった私は、その後の仕事探しで苦労しました。

 

※外資系なので、別に「定年」という年齢は決まていないのですが、ある程度の年齢になると居づらい雰囲気になります。なかでも外資系証券会社は、とにかくみんな若い。50歳以上の人なんて(当時は)ほんの僅かでした。

 

一方、会社を卒業して、50代の人が仕事を探そうとしても、けっこう厳しいです。

 

ましてや60歳代なんて、超厳しいです。

 

 

これほど年齢でディスカウントされるのか!と思うほど、賃金もポジションも下がります。

 

だから、最終的には、そんな年齢差別をうけない「ひとり起業」というのが選択肢の一つだとおもうのです。

 

 

「シニア起業」「ひとり起業」色んな呼び方がありますが、

 

 

いろんな仕事があるなか、私が提唱するお仕事が「講演」「コンサルティング」の類です。

 

 

実際、定年してから講演とか、コンサルティングで、いくばくかの収入を得てひとり起業しているシニアの人は結構いらっしゃいます。

 

 

さて、今日のテーマ「講演講師力をみにつけるには、どうすればいいか」ですが、

 

 

実は私は講演力、あると思っていました。

 

なぜならゴールドマン・サックス時代に色んなシンポジウム、カンファレンスで、プレゼンテーションしてきたからです。

 

パワーポイント使うの好きだし上手だと思います。

 

 

※昔、ブーズ・アレン・ハミルトンという戦略コンサルティングファームで働いたこともあるし、MBAでは、パワーポイントを学んだ!と自虐するくらいパワポは使いこなしてきました。

 

 

でもこれは「説明型プレゼンテーション」が得意なだけで、

 

いま行っている「想いを伝えるスピーチ型」講演なんてやったこと無いし、はっきり言って下手ですよ。

 

だから全然自信が無くて、、

 

 

駆け出しの頃、色んなことをしました。

 

 

その一つに「NHKの研修センター」で受講する、がありました。

 

私は話し方も下手なので、

 

話し方ならば、アナウンサー研修だ!とか思って、NHK関連を調べたんですよ。

 

そうしたら、アナウンサーを定年退職した元NHKアナウンサーの人たちが、有料でビジネスセミナーをやっているとあります。

 

 

「これだ!」と思い、早速申し込みました。

 

 

NHK研修センターには、色んなコースがあります。

 

❏ 役立つビジネストーク

❏ 実践・プレゼンテーション

❏ 聞く力を鍛える

❏ 講師力を磨く

 

どれもいいのですが、当時の私に必要なのは「講師力」だったので、早速、申し込んで参加しました!

 

 

当日、教室に行くと、あらら、テレビのニュースでよくお見かけした元アナウンサーのかたがたが廊下を行き来していて、なんか芸能プロダクション事務所に来たみたいで有頂天になりました。

 

私のクラスは、7人くらいだったのですが、

 

 

先生役の元アナウンサーのかたが、

 

「まず、皆さんが用意してきたプレゼンテーションを5分ずつ行ってもらいます。それを聞いて、どう思うか積極的に話しましょう」

 

みんな宿題で出されていた、普段のプレゼンの一部分(=5分)を話します。

 

この時、初めて異業種・他の人たち、一般のひとのプレゼンテーションを聴きました。

 

※ゴールドマン時代も他の人の講演を聞いたのですが、金融のプロ中のプロたちが話すので、上手だし、解りやすいし、慣れていて、すんなり入ってきたのです。リサーチアナリストとか、評論家、政治家なので、みんな話しが上手なんですよ。

 

参加した7人の(異業種・一般のひとたちの)プレゼンテーションを聴いて、

 

「え~、ビックリ」でした。

 

 

(私、普段、他のかたの批判めいたことは言わないし、批判するの好きじゃないので言いませんが)

 

(残念ながら)みんなクオリティーが低いんですよ。

 

 

ある男性は、メーカーにお勤めの技術者で、会社の費用で参加したと言われていましたが、

 

ともかくスライドに「字が多い」。

 

説明文だらけなんですよ。

 

字が小さくて読めないし、

 

全部、文章になっています。

 

つまり、プレゼンテーションだと、例えば

 

「4月、抗がん剤治療開始」

 

とか書くとするじゃないですか、、

 

その技術者のかたは

 

「2007年4月7日午前10時32分、医師は抗がん剤の一つ「ブレオマイシン」(毒性度高い)60㏄を私の腕の血管から投与しました」

 

とか文章で書いてあるんです。

 

よく家電を買うと、取扱説明書にびっしり書いてあって読む気がしない説明書あるじゃないですか。

 

あれと同じ。

 

のけ反りました。

 

しかも超早口でした(超遅口の私からすると羨ましいのですが)

 

 

5分で詰め込めるだけ詰め込んだ感じですが、

 

「なんか言っていたなあ~」という感想でした。

 

 

参加者の方々がみな同意見で、講師の人も同じ指摘をしていました。

 

プレゼンテーションスライドにある字の量を「5分の1以下、理想的には10分の1にしたほうが良い」と講師が言うと、

 

「無理無理無理」 と繰り返えしていたのが印象的でした。

 

 

2人目の女性も会社からの費用できたのですが(私費で参加は私だけでした)

 

プレゼンテーションのときに、話しが何度も脱線するんですよ。

 

 

確か「コンビニ店舗の展開説明プレゼンテーション」だったのですが、例えば、最初に自己紹介スライドと言って、

 

実は私は、宝塚ファンで月に2回は行きます、ちなみに好きな映画は、こう見えてもアクション系で、、、

 

 

店舗展開には関係のない、ど~でもいいことをニコニコ楽しそうに話すんです。

 

確かに、ニコニコ話すから明るい雰囲気だし、好きな映画は、くすっと笑えたりもします。

 

 

場の雰囲気が和らぐことを目的としたみたいですが、

 

コンビニ店舗展開について聞きに来た参加者からすると「なんじゃこりゃ?」みたいなプレゼンなんですよ。

 

批判すると私のプレゼンのときもメチャクチャ言われると思ったので、私は皆さんのプレゼンになるべく黙っていました。

 

他の参加者の人達がズバズバ言うので、言い足すことも無いのが実際でした。

 

つづく