※ 貯えもないのに49歳にして「定年」して、辞めてから大変になった私の話しのつづきです。組織を離れると、色んなことが解るのですが、今日は、些細なことだけど、結構 寂しい「カレンダー」の話しです。
会社組織を定年により去ると、一気に寂しさが押し寄せてきます。
私は外資系証券だったので、日系企業のようなソフトランディング定年はありません。
※私が勝手にソフトランディング定年と申したのは、日系企業だと、役職定年とか、出向、転籍、とかあって、いよいよ定年という「X-day」に向かっていくので、「寂しさ」も徐々に長い時間をかけて味わっていく(?)かと思います。
外資系はそんなのありません。
ばさーっと、切る切られるだけ。
そうなると、そこで初めてわかるんですよ。
ああ、「立て替え払い」という仕組みが無くなったと。
仕事で日中出歩くと、タクシーとか電車・地下鉄とかで、移動するじゃないですか。
そうすると、そのお金はあとで会社に請求して、
立替払いとして返金されます。
でも、定年になると、それが無いんですよ。
自営業の人は、それが当たり前だと思うのですが、
サラリーマン終わりの人にとっては、結構ビックリ。
そうなると、、
例え、大手町に行くにしても、
「どのルートが、一番安いのかなあ?」とかマジで考えます。
わずか、数円~数十円だけど。
務めていた頃は、「どのルートが一番、早く着くかなぁ」だったのに、
定年は「安さ」を気にします。
あと、ご飯。
サラリーマンだと、接待費枠があって、仲のいいお客さんとか、お客さんだけど友達、みたいなひととご飯食べても、
自分で払っていない。
会社に請求すると、接待費として、会社のクレジットカードで払っている。
だけどお、定年になると、
例えば、GS時代のお客さんが、「大久保さん、年内にご飯行きましょうよ!」と言われて、
とっても嬉しくても、、
”お金がないから、安いお店じゃないと、おれ行けないんだよなあ” と感じてしまう。
だって、よく考えたら夕飯で、飲んで、合計7000円、なんて異常だと思いますよ。
5000円だって高いと思いますもん。
ましてや、1万円近い飲み会なんて「あ~なんてもったいないことしたんだ」と後悔が残ってしまい、
ぜんぜん楽しくない。
サラリーマンのときは、そんなこと感じなかったから、夕飯・飲み代で、ものすごく惨めに感じるんですよ。
※まだ、年金を受けていたら、多少違ったかもしれないけど、私が辞めたときは、収入=ゼロだから、夕飯のお誘いが辛かった。
そして、いま、季節柄、来年のカレンダーの時期です。
サラリーマンの時は、会社の段ボール箱に、ごろごろと取引先からもらったカレンダーが山とあり、
みんな、好きなカレンダーを持って帰りました。
私は特に卓上カレンダーが好きだったので、会社デスクと、自宅デスクにお気に入りのものを毎年おいてました。
でも、
定年になると、カレンダーをもらえない。
これが結構、みじめなんですよ。
カレンダーは、文具屋で買うものになっちゃうんです。
さらに、サラリーマンのときは、田舎の両親が喜ぶ風景カレンダーとかを、会社の段ボール箱から選んで、2,3送ると
凄く喜ばれて、あんなことで親孝行ができた。
しかし、
定年になると、カレンダーが無いから、その親孝行もできなくなる。。
これがまた、結構 惨めなんですよ。
私は今、50%サラリーマンで(時間的には、10%サラリーマン)なので、色んなカレンダーが手に入って嬉しいのですが、
49歳定年してから2年は、年末が惨めで嫌でした。
きっと、今年定年した先輩たちは、いま、カレンダーと手帳が無いことで、みじめに感じているんだろうなあ。